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子の感性高めるアート教育 親子の対話で観察力磨く

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問題解決力や想像力を育み、IQなどでは測れない非認知能力を身に付ける目的から、アート教育を重視する人が増えています。そこで早稲田大学教育・総合科学学術院教授の大泉義一さんに、親子でできる「アート体験」について聞きました。新型コロナウィルスの影響で外出ができない日々が続く中、自宅で過ごす時間に取り組む内容としてもお薦めです。ぜひ実践してみてください。

AI時代だからこそ想像力や感性が重要に

変化が激しい今の世の中を生き抜く力となる「STEAM教育(Science、Technology、Engineering、Art、Mathematics)」に注目が集まっています。中でも人工知能(AI)時代においては想像力や感性の重要性が増すという指摘は多く、リベラルアーツとしてのアート教育を、幼児期から取り入れていこうという動きが出てきています。

「アート教育」というと、「美術館に連れて行く」といったことを思い浮かべがちですが、実は「アート教育」は芸術作品を見ることだけではありません。また、親世代は「子どもにアートは、まだ理解できないのでは?」などと自分でハードルを上げてしまう人も少なくありませんが、早稲田大学教育・総合科学学術院教授の大泉義一さんは、「アートにおいては大人も子どもも平等です。実はアート教育は難しいものではありません」と話します。

単に芸術作品を見たり、作ったりすることに特化することでもないそうです。

「例えば子どもが街に飾られているパブリックアートを見て、『どうしてあんなところにあるんだろうね?』と疑問を持ったら、『どうしてだろうね。どう思う?』などと、子どもが興味を持った瞬間を逃さず、次につなげていくことが大切なのです」と大泉さん。

親子でできるアート教育の方法を3つ、大泉さんに紹介してもらいます。

作品の講評はせず「どうしてこうしたのか」を聞く

保育園や学校で作った子どもの作品、皆さんはどうしていますか?

実はこれこそ、家庭でできるアート教育の第一歩だと大泉さん。

「子どもが園や学校で描いたり作ったりした作品があったら、ぜひ、リビングなどいつでも家族が目にする場所に飾って、その作品について親子で対話するように意識してください。作品を飾ると、親が自分に関心を持っていることが実感できるため、子どもの自己肯定感が高まりますし、何を表現したのかを聞くことで、子どもも『自分が何にこだわっているのか』を自覚することができます」

その際、気を付けたいのが、「作品の講評をしない」ということ。「講評する代わりに、どうしてこうしたのか教えて、と聞くことで、子どもの論理的思考力を鍛えることにつながります」

作品をよく見るということが大事

アート教育の分野で、近年注目されているのが、アート作品を通じて鑑賞者・学習者の「観察力」「批判的思考力」「コミュニケーション力」などを育成する教育カリキュラム、「対話型鑑賞(VTS)」です。

「VTSは1980年代半ばに、アメリカのニューヨーク近代美術館で子ども向けに開発された美術の鑑賞法です。日本においても20年ほど前から教育普及プログラムの一環として各美術館で行われたり、学校教育の現場などで取り入れられたりするようになりました。作品を見て発見したことや気づいたことを伝え合ったり、そこから想像したことなどを基に、話し合いをしたりすることを通じて、想像力や自分で考える力を育てることができます。美術についての特別な知識も必要ありません」

このVTSは家庭でも行うことができそうです。

「親子で行う場合に役立つのが、美術館が扱っている『アートカード』です。『アートカード』は各美術館が所蔵する絵画や彫刻などの美術作品をカード化しているもので、鑑賞のための教材として学校で使われることが多いのですが、家庭でも使いやすいんです」

親子で「アートカード」を見ながら、「どんなものが見える?」「どこからそう思うの?」などと質問し合ったり、それに対して「自分はこう思う」という意見を伝え合ったりすることで、コミュニケーション能力が高まりますと大泉さん。

「VTSにおいては、作品を『よく見る』ということが大事なのですが、実はその意味では、子どものほうがたけていることも多いんですよ。国立美術館の公式サイトで販売している『アートカード』を入手してみたり、美術館のウェブサイトで所蔵作品の画像にアクセスしてみたり、アート雑誌や画集を購入したり、家で親子で取り組めることはたくさんあります。ぜひ、試してみてください」

美術館の子ども向けのアート教育プログラムを活用

美術館が用意している子ども向けのアート教育プログラムも、新型コロナウィルスが収束してきたらぜひ利用してほしいと大泉さんは言います。

「教育学を修めた学芸員が携わるケースも増えているので、親子でアートを体験しやすくなっています」

低学年の場合は特に、作品に触って楽しむのもポイントだと大泉さん。

「大人は美術館で鑑賞するというと『見る』ことをメインにしますが、子どもにとって見ることと触ることは同じ価値を持っています。触ることで作品の新たな価値を発見できることもあります。ですから、例えば街中にあるパブリックアートの彫刻作品に触ってみたり、東京都現代美術館や横浜美術館など子ども向けのゾーンがある美術館に行って作品に触ったりするといいと思います」

アートに対してどのような『問い』を持てるかが大切

「アート教育は、その作品が役に立つか立たないかを判断することではありません。そのアートに対してどのような『問い』を持てるかが大切だと思います。家にいることが増えたこの機会にぜひ、家庭でできるアート教育を実践してみてください」

大泉義一
早稲田大学教育・総合科学学術院教授。東京都公立中学校教諭、東京学芸大学付属竹早小学校教諭、北海道教育大学助教授、横浜国立大学教育人間科学部准教授、東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科(博士課程)准教授を経て現職。専門は美術科教育・デザイン教育、教育方法学。

(取材・文 山田真弓、大泉義一さん写真  山下暢之)

[日経DUAL 2020年5月11日付の掲載記事を基に再構成]

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