Men's Fashion

シャツの袖まくりをクールに 映像で学ぶ「森岡流」

1からはじめる装いの教科書

2020.8.9

メンズスタイルの基本を分かっていれば、クールビズやテレワークなど、あらゆるシチュエーションで装いを決められる。ニューノーマル(新常態)にもスマートに対応できるはずだ。「服の着こなしもファッションも、ビジネススキルの一つ」と捉えるファッションディレクター、森岡弘氏とともに、ワンポイントで変わる着こなしのテクニックや小物の選び方などを、映像を交えて解説していく。今回は「かっこよくキマるロールアップ」だ。




暑い夏、企業ではクールビズを取り入れ、ノージャケットやノーネクタイの装いも多くなる。長袖のシャツをロールアップしたくなるものだが、だらしなくはみせたくない。そこで、森岡さんがすすめるロールアップを教えてもらった。

「多くの人がやっているように、カフス幅で何度かきっちり折り返していくロールアップは、元に戻しにくく、しわになりやすい。少し几帳面な雰囲気を醸し出してしまい、あまりおしゃれとはいえません」と森岡さんは話す。クールにきめる森岡流のロールアップにトライしてみよう。

森岡流ロールアップ

1 袖のボタンをはずし、ひじよりやや下の位置を目安にして、1回大きく折り返す

2 折り返した部分の上に重ねるようにもう1回折る

これでロールアップの基本形が完成。折った部分がきれいな形になるよう、丁寧に折り返すのがポイントだ。「イタリアの男性は、このロールアップのスタイルが多い。最近ではファッション業界でもロールアップの装いを取り入れている」と森岡さん。ただし、袖口が汚れていると、このままでは見えてしまうので、森岡さんは普段、もうひと手間をかける。

3 袖口の汚れが見えないように上から3~4cmほど折り返す。

これにより、一般的なロールアップよりもこなれた雰囲気が出るし、袖口を引っ張れば、簡単に袖を伸ばすことができる。

「簡単ですよ」と森岡氏。ぜひ、一度試してみたい装いだ。

森岡弘(もりおか・ひろし)

 グローブ代表、 ファッションディレクター&スタイリスト 早稲田大学卒業後、婦人画報社(現ハースト婦人画報社)入社、「メンズクラブ」編集部に所属。退社後、株式会社グローブを設立し、著名人のスタイリングや広告のファッションディレクションなどを手がける。講演も多数。NIKKEI STYLE Men's Fashionの夏の装い直前講座のトークショーにも出演した。2020年からYouTubeで「森岡弘の着分は上々」を配信。

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