豪雨や地震の備えに 防災視点で選ぶアウトドアグッズ

日経トレンディ

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9月1日は防災の日。日経トレンディ8月号の防災特集から、いざというときに役立つグッズを4日間連続で紹介する。深刻な豪雨や地震は、どの地域にきてもおかしくない。このような時代に役立つのは、「普段使うものを防災仕様にする」という意識。近年のキャンプブームで好調のアウトドアブランドのグッズは、防災にも役立つという点が注目され、ますます伸びそうだ。

新型コロナの影響で「3密」の恐れがある避難所に頼らず、自宅やテントを張っての避難生活が求められる今。長期にわたる自給自足の生活で重宝するのがアウトドアグッズだ。山や海などで過ごすアウトドアと、災害時の避難生活はどちらも「非日常」。求められる機能には共通項が多い。

では、避難生活にも役立つアウトドアグッズをこれから買いそろえる場合、手始めに何を選べばいいのだろうか。

1995年の阪神大震災をきっかけに「アウトドア義援隊」として様々な被災地でグッズ提供や援助金の寄付、ボランティア活動などの支援活動を行っているアウトドア用品メーカーのモンベルによると「一番大切なのは快適な睡眠環境を確保すること」。ただでさえ大きなストレスがかかる災害時にはいかに安眠できるかが重要。眠りの質が落ちれば疲れがたまり、結果として深刻な体調不良にもつながる。

また、避難所の寝具の備えは最低限。仮に自宅の倒壊などで選択肢が絶たれ、やむを得ず避難所を利用する場合も考えると、安眠への備えは決して損にならない。最重要かつ活躍の場も広い「寝具」から揃えるのがベストだ。

まず必須なのがアウトドアの定番アイテムである「寝袋」。対応温度域により様々なタイプがあるがなるべく温かめの寝袋を選べば寒い冬でも安心できる。寝袋の素材は「化繊(化学繊維)」と「ダウン」の2種類。軽く、コンパクトに収納できることを考えれば防災にはダウンのほうが向いている。

また、軽視されがちなのが「マット」の存在。「段ボールの断熱効果はそれなりだが、敷いただけではクッション性はあまり期待できない」(モンベル)。硬い寝床では睡眠も浅くなりがち。寝袋とセットで用意すべきだ。

寝具以外にそろえておきたいのが「レインウエア」。国内では風水害が増えているが、台風での避難時は強風で傘は役に立たないと思っていたほうがいい。レインウエアがあれば豪雨の中でも避難できる。「アウトドアグッズのレインウエアは、耐水圧1万ミリ以上のものが多く、傘よりも雨風に強い」(アウトドア防災ガイドのあんどうりす氏)。内側の湿度を逃がす「透湿防水素材」を使用しているため、体が蒸れて気化熱で冷えてしまうこともない。

日経トレンディ編集部が選んだ「避難所やクルマに泊まるための基本セット」を紹介する。

No.1 バックパック/両手が使える55リットルの大容量パック

「リッジライン パック 55」(モンベル)実勢価格2万9700円(税込み)

両手が空くため非常時でも行動しやすいバックパックは容量によって選び分けたい。「リッジライン パック55」(モンベル)は容量55リットルの大型パック。ギアを外付けできるストラップなどを活用すれば、一人分程度のグッズは入れられそうだ。

No.2 マルチツール/手のひらサイズに13の機能を集約

「ビクトリノックス キャンパー」(ビクトリノックス)実勢価格3696円(税込み)

ひもを切る、袋を開けるなど、非常時は刃物が必要になることが多い。そこで携帯しておきたいのがマルチツールだ。ビクトリノックスの「キャンパー」は缶切り、大小のナイフ、栓抜きの他、マイナスドライバーやのこぎり、コルク抜きなどなどアウトドアや防災で役立つ13種の機能を搭載。74グラムと軽いのも利点。

No.3 ホイッスル/音を出して自分の位置を伝える

「ウィンドストームホイッスル」(All Weather Safety Whistle)実勢価格1500円程度

ホイッスルは遭難時や災害時に居場所を知らせる重要アイテム。写真の「ウィンドストームホイッスル」は軽く吹くだけでも大きな音が出る。

No.4 マット/広げるだけで使える断熱性マット

「サーマレスト Zライトソル R」(サーマレスト)実勢価格6820円(税込み)

地面や避難所の硬い床などではなかなか寝られない。睡眠の質を高めるためにはマットが必須だ。「サーマレスト Zライトソル R」は、細かい凹凸がついたマット。折り畳み式なので空気を入れる手間などがいらないのも利点だ。銀色のアルミ蒸着処理を施し断熱性も高い。

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No.5 寝袋/ストレッチ機能で快眠できる
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