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青山ブックセンター本店の本田翔也さんのおすすめは『ネットビジネス進化論』と『世界は夢組と叶え組でできている』

青山ブックセンター本店の本田翔也さんのおすすめは『ネットビジネス進化論』と『世界は夢組と叶え組でできている』

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回はいつもと趣向を変えて、定点観測している書店のビジネス書担当者に、夏休みに読んでおきたいビジネス・経済書をすすめてもらった。今年は夏休みといっても例年と同じような過ごし方ができるわけではないだろう。それでも本にこれからのビジネスや仕事を考えるヒントが詰まっているのは変わらない。まとまった時間を読書に当てられるようなら、担当者が選んでくれたこの7冊のリストを参考にしてほしい。

ネットビジネスの進化を整理

今回は新刊にこだわらず、この夏読んでおくといいビジネス書をそれぞれ2冊選ぶようにお願いした。毎月訪れている定点観測書店3店と、2~3カ月に1度訪れる準定点観測書店2店のうち1店にお願いしたところ、2人の担当者が同じ本を1冊に選んだ。その本は尾原和啓『ネットビジネス進化論』(NHK出版)。6月に出たばかりの新刊で、いま売れ筋になっている本だ。

「新型コロナウイルスの感染拡大で、オンライン世界の広がりも一気に加速した。では、どうネットビジネスと向き合うのか、そこを考えるきっかけになる本」とリブロ汐留シオサイト店店舗リーダーの河又美予さんは言う。青山ブックセンター本店でビジネス書を担当する本田翔也さんも「第一人者ともいえる尾原氏がネットビジネスの世界をわかりやすく整理してくれている。今ネットビジネスについて考えるなら欠かせない内容」と太鼓判を押す。

内容はネットビジネスの進化の要点を整理し、勝者に通底する原理やもうけのしくみを解説した本だ。「インターネットの大事な本質の一つは、情報や物を小分けにして、離れていたものをつなげることです。それによって、いままでなかった情報の流れ、物の流れが起こり、そこに新たなビジネスが生まれます」。これが本書で伝えたい一番大事なメッセージだと著者は言う。

何を小分けにしてつなげるのか。誰と誰をつなげるのか。そこを基準にして著者はネットビジネスの進化の系統樹を描く。系統樹は根元から「ポータル」「コマース」「コンテンツ」「コミュニケーション」「有限資産をつなげる」「BtoB」の6つに分かれ、そのそれぞれがさらに2、3の系統に枝分かれする。例えば「コンテンツ」ならユーザーが自らコンテンツをつくって発信する「コンシューマー・ジェネレイティッド・メディア(CGM)」と「プロコンテンツ」「ゲーム」に、「有限資産をつなげる」なら「ブロックチェーン」と「シェアリングエコノミー」に、という具合だ。

それぞれの詳細な解説は本を読んでもらうしかないが、こうしたネットテクノロジーがこれからデジタル化していく世界の部品になると著者はいう。そこでは勝者の原理やもうけのしくみを横展開することも可能だ。自分の業界やビジネスのデジタル化度合いをとらえ直しながら本書を読むと、そこから新たなビジネスを生み出すヒントが描けるかもしれない。

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