挑戦しないのはダサい クラシル社長支える前橋高精神堀江裕介・dely社長(下)

堀江裕介・dely社長
堀江裕介・dely社長

レシピ動画サービス「クラシル」を運営するdely(デリー、東京・品川)。堀江裕介氏が2014年に起業し、18年にヤフー(現Zホールディングス)の資本傘下に入り、先行するクックパッドを脅かす存在となった。堀江社長は母校の県立前橋高校(通称・前高=マエタカ、前橋市)で培ったリーダーシップと情熱を経営にぶつけ、「死なないギリギリまでリスクをとる」という強気の姿勢で、積極経営を繰り広げる。

<<(上)レシピ動画のクラシル 28歳社長を育んだ前橋高の熱量

2011年4月初旬、孫正義ソフトバンク社長(当時)が東日本大震災の義援金として100億円を寄付するというニュースに衝撃を受けた。

「孫さんってすごいな」。率直にそう感じました。3月11日に震災が起きてまだ1カ月足らず、みんなが右往左往し、不安にかられていた頃です。起業家とはこんなすごいことができるのかと思いました。

国立大学受験の前日に震災が起こったことで進路を見直し、上京して浪人生活に入っていたのですが、起業家になることを決意したのはこのニュースの衝撃からです。このニュースで起業家になることを決意した人は我々の世代にはたくさんいると思います。

慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)を志望したのも起業家を輩出しているし、何でも自由にいろんな研究ができそうだったからです。ただ、入学して少し拍子抜けしました。確かに起業家志望の学生は多いのですが、僕がいたタイミングもあったのでしょうか、「起業して社会貢献したい」と公言する人もいて、起業よりふわっとした社会貢献志向なのです。本気で起業家として生き続けようと思っている人はほぼいませんでした。

高校時代のような必死でがんばって勝ち抜くぞという泥臭いタイプの人間が多くはなかった。前高は競争心の旺盛なリーダーシップのある生徒が結構いました。OBに有名企業家が多いのもそれがベースにあるのだと思います。

注目記事
今こそ始める学び特集