オンラインで一体感生むには 「大食い大会」も効果的第10回 アイデア分析編(5)

オンライン授業で大学生に発想法を教えた
オンライン授業で大学生に発想法を教えた

この連載では、「プロが教えるアイデア練習帳」(日経文庫)の著者が、身近な事例を分析しながら、発想力を高めるヒントを見つけます。最終回である今回は、実際に著者が大学生にアイデア発想法を教えた経験をもとに、人にはそれぞれ「発想のタイプ」があることを紹介します。

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アイデアは、「着眼点」と「切り口」でできている

5月から6月にかけて、関西圏の複数の大学にゲスト講師としてオンラインでお邪魔しました。その多くは、マーケティングや広告を専門にする先生のゼミ(20~30人程度のグループ研究型授業)です。これらのゼミでは、企業にアイデア提案をしたり、アイデアコンテストに参加したりと、アイデアを考える機会が多いとのこと。そこで、拙著「プロが教えるアイデア練習帳」(日経文庫)を教科書として使い、2時間程度のオンライン授業を行いました。

今回は、大学生に発想法を教える中で見えてきた、アイデア初心者が陥りやすいワナや、個人特性としての「アイデア発想のタイプ」について紹介したいと思います。

オンライン授業は、前半のレクチャーと後半のグループワークに分かれています。前半のレクチャーでは、アイデアには「着眼点」と「切り口」があるという話を、事例を使いながら紹介します。

例えば、居酒屋の店長が、新型コロナの影響で落ちた売り上げを回復させるためのアイデアを考える場合、「テークアウトのお弁当を売ろう」「デリバリーサービスを始めよう」などの具体的な方法は切り口にあたります。一方、「お店で食べられないなら、食べる場所を変えよう」と考えるのが着眼点です。

着眼点はアイデアの目的、切り口は具体的な手法を指します。食べる場所を変えるという目的に対して、テークアウトやデリバリーのような手法を考える。これが、着眼点と切り口の関係性になります。

続いて、実際にアイデアを考えてみるグループワークへと移ります。5人1組のグループに分かれた上で、オンラインのスライドツールを使用して、アイデアを考えて発表します。テーマは、「ゼミの一体感を生み出すオンラインイベント」。オンラインでの活動が続くため、ゼミの一体感が生まれにくいという設定で、課題を解決するためのアイデアを考えてもらいました。

前半のレクチャーをふまえて、アイデアは着眼点と切り口に分けたフォーマットに記入してもらいます。短い時間ながらも、学生たちはがんばってすべてのマスを埋めていました。では、どのようなアイデアが出てきたのでしょうか。

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