コロナ禍で機運高まる資産運用 始める前の注意点3ついまさら聞けない大人のマネーレッスン

2020/8/3

商品選びのポイントは 「手数料」と「純資産総額(残高)」

世界全体に投資できる投資信託には、さまざまな商品がありますが、手間をかけず、なおかつ手堅く運用をしたい場合は「インデックスファンド」がおすすめです。

インデックスファンドとは、特定の指標(インデックス)と同じような動きを目指す投資信託のこと。指標には「日経平均株価」「東証株価指数(TOPIX)」「ダウ工業株30種平均(NYダウ)」といった株価指数などが使われます。インデックスファンドは、他の投資信託よりも手数料が安く資産を増やしやすい、というメリットがあります。

最近は、全世界の株式に分散投資するインデックスファンドも発売されています。まずは、こうした商品を選んでもよいでしょう。

インデックスファンドを選ぶ際は、「手数料」と「純資産総額(残高)」をチェックしてください。株価指数と連動することを目指しているインデックスファンドなら、商品ごとの運用成績にほとんど違いはありません。よって、手数料が安いファンドが有利といえます。先進国の株式のインデックスファンドであれば、信託報酬を含むファンドの管理費用「0.1%台」を一つの目安として下さい(20年7月現在)。

「純資産総額(残高)」は、運用している金額の総額でファンドの大きさです。この残高が極端に少ないと、途中で運用が打ち切られ償還されてしまう可能性があります。少なくとも「100億円以上」の純資産総額(残高)のあるインデックスファンドを選びましょう。

両方の条件を満たすインデックスファンドは限られますが、長期で運用することを考えると、少しでも有利な条件で投資を行いたいところです。

毎月一定額ずつ 余裕資金で積み立てよう

投資信託の価格には、値動きがあります。安いときに買うことができればベストですが、それがいつかは分かりません。ですので、一括で投資するのではなく、定期的に一定額を投資し続ける方法がおすすめです。

この先、20年3月のように株価が下落する場面もあるかもしれません。が、そうした時も毎月一定額の投資を続けましょう。一定額であっても株価の下落で価格が下がったときは多くの口数を買うことができるため、価格が回復したときに運用成績が上がりやすくなります。

また、投資信託を買う際は「つみたてNISA(積み立て型の少額投資非課税制度)」の口座を開設するとよいでしょう。

つみたてNISAは税制優遇されている制度で、売却時運用益が非課税になります(通常は20.315%の税金がかかります)。 投資できる金額は年間40万円まで、非課税運用期間は最大で20年。毎月コツコツと長期間運用したい人に向いています。

投資先を分散させ、余裕資金で毎月一定額ずつ購入し、できるだけ長く運用する。これがもっとも無難な投資の方法です。そのためにも、投資はしばらく使う予定のない余裕資金で行いましょう。さらに、いざというときのためのお金として、生活費の6カ月~1年分程度のお金を預貯金などに置いておくと安心です。

井戸美枝
ファイナンシャルプランナー(CFP)、社会保険労務士。講演や執筆、テレビ、ラジオ出演などを通じ、生活に身近な経済問題をはじめ、年金・社会保障問題を専門にし、解説している。社会保障審議会企業年金・個人年金部会委員。確定拠出年金の運用に関する専門委員会委員。経済エッセイストとして活動。近著に「一般論はもういいので、私の老後のお金『答え』をください! 」(日経BP)、「身近な人が元気なうちに話しておきたいお金のこと介護のこと」(東洋経済新報社)、「100歳までお金に苦労しない定年夫婦になる!」(集英社)、「届け出だけでもらえるお金」(プレジデント社)、「受給額が増える!書き込み式得する年金ドリル」(宝島社)など。
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