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堀江裕介・dely社長

堀江裕介・dely社長

レシピ動画サービス「クラシル」を運営するdely(デリー、東京・品川)の堀江裕介社長。慶応義塾大学の環境情報学部在学中の2014年に起業した。クラシルのアプリダウンロード数は6月末時点で2300万とレシピ動画で国内トップを走る。世界と戦える企業をつくるという元気印の28歳の経営者だ。その熱い思いを培ったのは群馬の名門校、県立前橋高校での経験。ネット業界注目の若手起業家の原点に迫った。

(下)挑戦しないのはダサい クラシル社長支える前橋高精神 >>

「甲子園に行くぞ」。これが県立前橋高校野球部の合言葉だった。

前高(通称マエタカ)は地域一番の進学校だったのですが、我々野球部のメンバーは本気で甲子園出場を目指していました。実際甲子園出場経験があり、春の選抜で完全試合を達成した投手も輩出したほどです。

ただ、群馬には前橋育英高校や前橋商業高校など強豪校があり、全国から有力選手が集まってきます。前橋商業には後藤駿太(現在はオリックス・バファローズ)という超高校級の打者もいた。一方で前高に入学できるのは、県内の各中学で成績がトップクラスの生徒に限られます。普通に練習していては絶対に勝てません。

入学時の野球部の入部希望者は100人程度いました。それが日を追うごとにどんどん辞めて30人ぐらいになる。練習は授業終了後の15時半頃から始まり、全員練習は19時ごろに終わる。その後各人が自主練習を行い、23時ぐらいまで続ける部員もいる。しかも朝練もやっていました。

決して監督やコーチから強要されたわけではありません。練習方法も自分たちで考え、研究して決めるのです。声を出して全員で走るなどの非効率的な練習はしません。それぞれが個別に体力や体調などを考えてアップします。データを分析し、ウエートトレーニングなどもやります。プロテインも飲み、体重も30キロぐらい増えました。自分で栄養学も学びました。

スポーツ万能の選手を集めた強豪校に勝つには、頭を使うしかない。野球部内に試合の撮影や分析の各チームを設け、相手投手の癖や配球のデータなど集め、分析しました。ベンチャーが大企業に立ち向かうのも同じです。相手を徹底的に研究、分析すれば、活路は見えてきます。

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