銀座の「ユニクロTOKYO」は大人仕様 石津祥介の目

「UNIQLO TOKYO」で新たな売り場作りについて語り合う工藤店長(左)と石津祥介さん(東京都中央区)
「UNIQLO TOKYO」で新たな売り場作りについて語り合う工藤店長(左)と石津祥介さん(東京都中央区)

6月に東京・銀座に開店したユニクロのグローバル旗艦店「UNIQLO TOKYO」は売り場面積約5000平方メートルを持つ、ユニクロでは国内最大の店舗だ。「情報発信型」という触れ込みで、素材の特徴を体感できる展示があったり、投稿写真を壁面のディスプレーに映して着こなし情報を提供したりと、随所にデジタルとリアルを融合させた仕掛けを設けている。男性のパターンオーダースーツを充実させたのも特徴だ。店長の工藤隆治さんは、これまでのユニクロの店のイメージを大きく変える存在だと言う。そんな最新旗艦店の店づくりや品ぞろえを、服飾評論家の石津祥介さんとじっくり吟味してみた。




「イメージを変える」がコンセプト

――入居するマロニエゲートの場所には、もともとOLの聖地ともいわれた百貨店「プランタン銀座」がありました。有楽町にも近く、大人の街という立地の印象を店づくりにどう反映させているのでしょうか。

工藤「これまでのユニクロのイメージを変えていこうという意味で、コンセプトはオーバーライト(上書き)としています。コロナショックがなければ(東京五輪の開催で)この時期は世界中の人が集まってくるはずでした。そこで、大人が集う、ユニクロを代表するお店にしたいと思って売り場構成を考えました。マネキンのコーディネートは大人の休日や休みの銀座に集うときのファッションを意識しています」

1階の中央部分ではエアリズムの素材を体感できる展示がある。「これまでのユニクロの店のイメージを変えようと、みなで売り場を考えています」

――至るところでクリエーターとコラボしています。デザインチームには有名な建築ユニット、ヘルツォーク・アンド・ド・ムーロンが参加しており、内装に関心を寄せる人も多いのでは。

工藤「ヘルツォーク・アンド・ド・ムーロンは設計から関わり、1980年代のプランタン銀座が開店した当時の躯体を生かした、天井の高いつくりにしています。多くの建築家や写真家も視察に訪れています」

――1階は新しい見せ方にチャレンジした売り場です。石津さんは正面のポロシャツのボリューム陳列が気になるようです。

石津「カラーとサイズをとにかく集めた迫力ある見せ方だね。ただ、これだけ大量にサイズと色を積み上げる意味がちょっとわかりにくいかもしれませんね」

工藤「ユニクロというと圧倒的な陳列が一つの象徴です。海外でもここまで整然と陳列するところはありません。遠くから見ると1列1色に美しく並んだ服が目に飛び込み、お客を集める効果もあります。ユニクロならではの真善美というか、日本のブランドとして大事にしているところです」

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