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多数のフォロワーが付く企業公式Twitterとその「中の人」。その「中の人」の日々の試行錯誤に迫った新刊が『自由すぎる公式SNS「中の人」が明かす 企業ファンのつくり方』(日経BP)です。セガグループ、キングジム、タカラトミー、タニタ、東急ハンズ、井村屋の6社の「中の人」のノウハウをつまびらかにしたのに加え、なぜ6人がファンに愛されるのか、ファンベースカンパニー会長の佐藤尚之(さとなお)氏が解説をしています。企業ファンづくりの極意を同書から紹介します。

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企業公式Twitterとその「中の人」。あなたはどのようなイメージを持っていますか?

新商品やイベントの宣伝がうまい? ゆるい投稿をしている? フォロワーと楽しく絡んでいる? ネタをバズらせている? 

人気の企業アカウントは、日々フォロワーや他社と絡み、一見ゆるい交流ばかりが目立つかもしれません。ですが、実はここに企業と消費者の新しい関係性が見えます。消費は「モノ」から「コト」、さらに「ヒト」へとシフトしています。企業でありながら消費者から1人の人として見られる「中の人」はその象徴であり、つながりの接点として重要度が増しています。

不況時こそ、強いファンに頼るべし!

さとなお氏は、ファンベースという新しい考え方を提唱しています。ファンベースとは、企業やブランドが大切にしている価値を支持する生活者を「ファン」と位置づけ、そのファンをベースに中長期的な売り上げや企業価値の向上につなげていくことです。

「2割のファンが売り上げの8割を支える」というパレートの法則がほとんどの企業で当てはまり、実はファンが売り上げを支えていることがわかっています。「今までは新規顧客を狙うことが定石でしたが、日本は人口急減社会に突入し、超高齢化も加速。つまり物理的に顧客の数が減っていく。そんな中での新規顧客の奪い合いはまさに修羅の道です」と、さとなお氏は本書の中で語っています。それに加え、情報量が爆発的に増え続ける中、キャンペーンは効果が期待しにくいのも現状。新型コロナウイルスの影響で景気の悪化が懸念される中、この強いファンこそが頼れる存在と言えるでしょう。

さとなお氏は、「理屈ではなく感情で好きになるのがファンです。だから、『共感』『愛着』『信頼』というような感情を高めていくことが重要です」と語ります。特に、この6社の中の人の取り組みは、ファンベース視点でみるとファンの「愛着づくり」に直結すると言うのです。

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