「この問題に正解はありません」 先生からの挑戦状
正解のない問題 1限目
学生の皆さんはそろそろ夏休みが始まった頃ですね。でも新型コロナウイルスの影響で、友達と遊んだり、旅行にもなかなか行けないし、家でスマホを眺めている、と退屈している人も多いのではないでしょうか。そんな皆さんに、新しい気付きや発見につながるような「正解のない問題」をお届けしたいと思います。
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突然ですが、ここに河野太郎大臣(当時外相)が写っているツイッターの投稿画面があります。実はこの投稿、炎上とまではいかないものの、何度もリツイートされました。なぜだと思いますか?
これは昨年4月、外務省が投稿したものです。内容は日本と欧州連合(EU)の経済連携協定に基づく合同委員会の第1回会合開催報告というもので、どちらかというと地味なニュースです。しかしこれを見て多くの人が「今の日本の特徴がよく表れている」などとコメントしていました。この写真が日本の特徴とは、一体どういうことなのでしょうか?
これが今回皆さんに考えてもらいたい問題です。問題といっても、模範解答はありませんし、教科書にも答えはありません。
U22でなぜこんな問題を出すのでしょうか? これまでの取材で多くの学生から、勉強をなんのためにするかわからない、やりたいことがわからない、という話を聞きました。高校までの学びは正解があるものが多い一方、大学や社会に出てからは違います。取り組むのは正解のないことばかりです。
最近は大学入試も変わってきていて、正解のない問題について自分なりの答えを導き出せる力が一層必要になってきています。そもそも世の中の正解のない問題ってどんなことか、それを考えるとはどういうことか、知ってもらう機会として、この企画を始めました。
「答え」については、せっかくなら全国の他の人の意見も見られたら、それも新しい気付きになると思うので、U22のnoteで募集します。それに対して、採点も添削もありません。面白いと感じたものをU22の記事で紹介し、先生のコメントや次の学びにつながるヒントも併せて掲載していきます。(解答方法など詳細は文末をご覧下さい)
今回の問題を考案してくださったのは、「ふくしま学びのネットワーク」事務局長で、福島大学特任准教授の前川直哉さんです。前川さんは母校の灘校で社会科教諭として10年間勤めた後、東日本大震災をきっかけに、福島県に移住し、「ふるさとを盛り上げるにはどうしたらいいか」と、まさに正解のない現実の問題に挑む学生のサポートをしています。
本企画では、前川先生をはじめ、新しい学びの場を作ろうとしているユニークな先生方の協力を得て、オリジナルの問題をどんどん出していきます。次回は、ある島の高校からの出題です。お楽しみに!
・今回の問題については、以下の2点に答える形でお書き下さい。
(1)EU側メンバー(左側)と比べて、日本側メンバーの特徴は何でしょうか?(文字数の目安は30字以内)
(2)この写真が、日本社会のどのようなことを象徴していると思いますか? また、その社会の現状についてどう考えますか? 正解はありませんので、あなたの考えを書いてください。(文字数の目安は100字以上、400字以内)
・解答はU22のnoteのコメント欄に記入頂くか、ご自身のnoteアカウントでハッシュタグ「#正解のない問題」を付けて投稿してください。いずれの方法でもnoteの会員登録が必要になります。お名前はハンドルネームで構いません。お答えの最後に年齢と都道府県をお書き下さい。
・もしnoteでうまくできない場合、n22_info@nex.nikkei.co.jpにメールでお送り下さい。その際は件名に【答えのない問題企画】と明記してください。
・解答内容を無料で掲載させていただくことが条件になります。年齢制限はありません。
第1回の問題についての投稿締め切りは8月20日とします。解答のご紹介や先生のコメントをまとめた記事は8月末に掲載予定です。たくさんのご投稿、お待ちしております。
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