スポーツを楽しんで固有覚を鍛える!

では、固有覚はこのまま衰える一方なのでしょうか? そこはご安心を。固有覚は運動によって鍛えることができます。運動によって手足が動き、体が加速を感じ、さまざまな抵抗を受けることで、固有覚に刺激が与えられるのです。

それでは、どのような運動がいいのでしょうか。筋トレや、トレッドミル(ルームランナー)の上で行うウォーキングやジョギングは、同じ動きの繰り返しになり、体が慣れてしまって、固有覚への刺激が少なくなります。

それよりも、テニスやスキー、卓球、サッカーなどのスポーツ種目のほうが、効果的です。上り下りや凹凸のある道を歩く登山でもいいでしょう。

ポイントは、一つの種目をずっと続けるのではなく、軽く楽しむ程度でいいので、なるべくさまざまな種目にチャレンジすること。そうすれば、固有覚にいろんな種類の刺激を与えることができます。

息子さんと公園でサッカーをするのでも、固有覚を鍛えることにつながります。最初は思うように体が動かなくても、続けるうちに、感覚が研ぎ澄まされ、うまく蹴ったり、止めたりできるようになります。それこそが、固有覚が向上している証拠です。

今後は、サッカーだけでなく、キャッチボールやバトミントンなども、いろいろと楽しんでみてください。

【中野さんからのアドバイス】
物を落としそうになるのを解消するには…

▼牛乳パックを落としそうになるのは固有覚の衰えのサイン
▼子どもとサッカーをして体が思うように動かないのも同様
▼筋トレよりもスポーツ種目で体を動かすと解消できる
▼なるべくさまざまな種目に挑戦して楽しもう!

(まとめ:長島恭子=フリーライター)

[日経Gooday2020年7月15日付記事を再構成]

中野ジェームズ修一さん
スポーツモチベーションCLUB100技術責任者/PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー。フィジカルを強化することで競技力向上や怪我予防、ロコモ・生活習慣病対策などを実現する「フィジカルトレーナー」の第一人者。元卓球選手の福原愛さんなど、多くのアスリートから絶大な支持を得る。早くからモチベーションの大切さに着目し、日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナーとしても活躍。『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

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