ノートPCのバッテリー 寿命が大幅に延びる使い方

日経PC21

ノートパソコンやスマホはバッテリーを搭載しており、日ごろから何気なく使っていることが多い。だが、バッテリーには寿命があり、充電や放電を繰り返すうちに劣化して使えなくなる。しかも、使い方を間違えると、寿命を縮めてしまう。

バッテリーの寿命は、容量が半分程度まで減ったときだと定義されていることが多く、そうなると新品のころのように満足に利用できない。満充電にしても動作時間が極端に短くなったなら、それはバッテリーが寿命に達してしまったと考えよう。バッテリーが寿命に達すると、バッテリーの交換しか解決方法はない。

バッテリーの寿命を延ばすには、満充電や過放電、電源アダプターの挿しっぱなし、高温・多湿環境での利用を避ける。また、しばらく機器を利用しないときは、バッテリー残量を50%程度の状態に保つとよい。

バッテリーは繰り返し使っているうちに動作時間が徐々に短くなる。バッテリーを長持ちさせるために、なるべく満充電や過放電をしないようにしたい。また、高温・多湿の場所での利用や保管を避け、常に良いコンディションを保とう

満充電や過放電を避け、充電の仕方を見直す

現在、多くのパソコンやスマホで利用されているリチウムイオン電池は、電池内部の電解液内にあるリチウムイオンが、リチウム金属酸化物を使った正極(+)と、グラファイトと呼ばれる炭素材を使った負極(-)の間を、化学反応によって行き来することで電力を充放電する。バッテリーが劣化すると、この化学変化ができるイオンの量が減少してくるため、蓄えられる電力量も減ってしまう。

バッテリーの劣化は、放電と充電を繰り返すことで劣化する「サイクル劣化」と、使い方や環境によって劣化する「保存劣化」の2種類に分類できる。保存劣化は日ごろのバッテリーの使い方次第で防げる。

サイクル劣化は、充電回数を減らす以外に防ぐ方法がない。バッテリーの充電回数は、実際に充電した回数ではなく、100%分を充電したときに1回と数える。リチウムイオン電池は、以前に多く使われていたニッケルカドミウム電池やニッケル水素電池と異なり、残量が残っている状態で充電を繰り返すと劣化しやすい「メモリー効果」という症状が発生しない。そのため、今のパソコンやスマホは、継ぎ足し充電しても構わない。

バッテリーの充電回数は、100%分の充電で1回とカウントされる仕組み。例えば20%、30%、50%ずつ3回充電すると、合算で1回と数えられる。なお、現在多くのパソコンやスマホで使われているリチウムイオン電池の場合、継ぎ足し充電をしても問題ない

日ごろの充電方法や利用環境を改めれば、保存劣化を避けられる。満充電や過放電の状態を保つと、化学反応が起きにくくなりバッテリーに良くないという。そこで、バッテリー残量に注意し、残量が20~80%の範囲になるように使うことを心掛ける。連続使用できる時間は短くなるものの、この範囲で使っていれば、同じ充電回数であっても、その間の保存劣化を減らせる。

また、電源アダプターの挿しっぱなしによる使用は、常にバッテリーが100%の状態を保ってしまうため避けたい。バッテリーの充電を80%で止めるには、そのタイミングで電源アダプターのケーブルを抜く。パソコンによっては、指定した残量で充電を止めるユーティリティを備えた機種もあるので活用したい。

保存劣化を避けるには、バッテリー容量の20~80%の範囲内で使うことを心掛け、満充電や過放電をなるべく避ける。ただし、その分動作時間は短くなるので注意したい。また、使わないときまで電源アダプターの挿しっぱなしは避けたほうがよい
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