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食物繊維多くとる人、死亡リスク何割減? 日本人調査

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

食物繊維の摂取量が多い人は、摂取量が少ない人に比べて男性で23%、女性で18%死亡リスクが低いことが、9万人以上の日本人を対象とした研究で明らかになりました。

食物繊維と死亡リスクの関係、アジア人のデータはわずか

以前から、循環器疾患、がん、糖尿病といった非感染性の疾患による死亡と、食物繊維の摂取量の間に逆相関関係が見られるとの報告は複数ありました。しかし、アジア人を対象とする研究はわずかしかありませんでした。

そこで、国立がん研究センターの片桐諒子氏らは、9万人を超える日本人を対象に、食物繊維の摂取状況と、その後約17年間のあらゆる原因による死亡(総死亡)、および死因別死亡の関係を調べました。

分析に利用したのは、日本の大規模コホート研究「JPHC研究」[注1]の登録者のうち、脳卒中、心筋梗塞、がんと診断されたことがなく、登録時点で138種類の食品の摂取頻度を尋ねる調査に回答していた、9万2924人(男性4万2754人、女性5万170人)です。それらの人々を平均で約17年間追跡し、食物繊維の摂取量と総死亡(あらゆる原因による死亡)および死因別死亡の関係を検討しました。さらに、どの食品から食物繊維を摂取するかによって、総死亡リスクとの関係が異なるかどうかについても調べました。

分析対象者を食物繊維の摂取量に基づいて5等分し、少ない方から、最低五分位群、第2五分位群、第3五分位群、第4五分位群、最高五分位群としました。食物繊維のうち、可溶性(水溶性)食物繊維、不溶性食物繊維についても同様に、摂取量に基づいて5つのグループに分けました。

食物繊維の摂取量が少なかった人と比較して、食物繊維の摂取量が多かった人には以下のような特徴がありました:より高齢、喫煙しない人が多い、飲酒量が少ない、毎年健康診断を受けている人が多い、定期的に運動する人が多い、1日1回以上緑茶を飲む人が多い、1日1回以上コーヒーを飲む人は少ない、糖尿病と高血圧の患者は多い、果物、野菜、豆類の摂取量が多い、食塩の摂取量が多い。これらの特徴は、食物摂取量が多い人の方が健康志向が高い可能性を示唆しました。

[注1]JPHC研究:東北から九州までの計11保健所の管轄エリアに住んでいた45歳から74歳までの人々を登録して追跡し、さまざまな生活習慣と疾病リスクとの関係を調べる多目的コホート研究。

食物繊維の摂取量と死亡リスクは逆相関関係を示す

平均16.8年の追跡期間中に、1万9400人(男性1万1773人、女性7627人)が死亡していました。

年齢、居住地域、BMI(体格指数)、喫煙習慣、飲酒量、余暇時間における運動習慣、高血圧、糖尿病、健康診断受診の有無、緑茶摂取量、コーヒー摂取量、塩分摂取量、閉経前か後か(女性のみ)、ホルモン補充療法歴(女性のみ)の影響を極力排除する方法で分析した結果、食物繊維の摂取量、可溶性食物繊維の摂取量、不溶性食物繊維の摂取量はいずれも、総死亡リスクと逆相関関係を示しました。食物繊維の摂取量が最も少なかった最低五分位群に比べ、最も多かった最高五分位群では、総死亡リスクが男性で23%、女性で18%減少していました。

死因別に検討したところ、食物繊維の摂取量が多いことは、男女ともに、循環器疾患による死亡(最高五分位群で男性20%減、女性27%減)、呼吸器疾患による死亡(同様に男性36%減、女性47%減)、外傷による死亡(男性45%減、女性39%減)のリスク低下と関係していました。男性でのみ、がんによる死亡リスクの低下(21%減)も認められました(表1)。なお、呼吸器疾患や外傷による死亡数は少なかったため、データの信頼性は、がんや循環器疾患の場合に比べ、劣ると考えられます。

表1 食物繊維の摂取量と死亡リスク

続いて、どのような食品から摂取した食物繊維が死亡リスクの低下と関係するのかを検討しました。その結果、穀類由来の食物繊維の摂取と総死亡の間には有意な関係は見られず、豆類、果物、野菜由来の食物繊維の摂取量は、総死亡リスクとの間に逆相関関係を示すことが明らかになりました。

論文は、American Journal of Clinical Nutrition誌2020年5月号に掲載されています[注2]

[注2]Katagiri R, et al. Am J Clin Nutr. 2020 May 1;111(5):1027-1035.

[日経Gooday2020年5月27日付記事を再構成]

大西淳子
医学ジャーナリスト。筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益財団法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

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