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コロナで売れる家庭向けPC 断捨離で廃棄も3割増

大河原克行のデータで見るファクト

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NIKKEI STYLE

新型コロナウイルスの感染症拡大が、国内のパソコン(PC)市場にさまざまな影響を及ぼしている。まず家庭向けPCの販売が絶好調だ。全国の家電量販店や電子商取引(EC)サイトのPOS(販売時点情報管理)データを集計しているBCN(東京・千代田)によると、20年4月の家庭向けPCの販売台数は前年同月比39.0%増、5月はなんと43.4%増、そして、6月も19.1%増と、3カ月連続で2桁増を記録した。7月も中旬までのデータでは2桁増で推移しており、好調だ。コロナ禍で増えたテレワークやオンライン授業のため、PCを新規購入したり買い増したりする動きが顕在化した格好だ。

PC業界では19年9月の消費増税前の駆け込み需要(前年同月比92.7%増)と、20年1月のWindows 7のサポート終了に伴う買い替え需要(同69.1%増)の反動で、20年度のPC販売は低迷するとの見方が年頭は大勢を占めていた。「前年度比3割減」との見通しを出した業界団体もあったほどだ。だが、新型コロナウイルスの感染拡大で、業界の想定は覆った。

中堅・中小は持ち帰れる「家庭向け」をまとめ買い

興味深いのは量販店の担当者から「企業が社員のテレワーク用に、同じPCをまとめて購入する例がみられる」といった報告があったこと。ディーラー(代理店)ルートで調達する法人向けPCは、納入までに時間がかかることから、すぐに持ち帰ることができる家庭向けPCを量販店で複数台購入するといった動きが中堅・中小企業を中心にあったようだ。

NECパーソナルコンピュータによると、テレワークで会社支給のPCを使っている人は55%であるのに対し、会社支給と個人購入のPCを併用している人が23%、個人購入のPCを利用している人が22%となっている。つまり、45%の人が個人で購入した家庭用PCをテレワークで利用していることになる。

従業員100人未満の中堅・中小企業に限ると、この比率はさらに上がる。会社支給と個人購入のPCを併用している人は21%でそれほど変わらないが、個人購入のPCを利用している人の比率が44%に跳ね上がる。つまり、中堅・中小企業の3社に2社では、個人購入のPCがテレワークに利用されていることになる。

快適テレビ会議で平均単価が1万円弱アップ

売れ筋にもいくつか変化がみられる。一つはノートPCの売れ行きが好調なこと。BCNによるとノートPCの販売台数は、4月が前年同月比46.4%増、5月が51.1%増、6月が23.5%増という高い伸びをみせている。デスクトップPCが前年割れで推移しているのとは対照的だ。

在宅勤務では場所を取らないノートPCを選択する傾向が強い。テレビ会議中に、家庭内の音が入らないよう子供や家族のいる場所から離れて作業するのにも、持ち運びしやすいノートPCは適している。今後、在宅以外でのリモートワークが増加することを見越して、ノートPCを購入するケースもあるようだ。

もう一つの変化は平均単価が上昇していることだ。20年3月まではおおむね10万円台だった平均単価(税別)は、4月は11万200円、5月は11万3600円、6月は11万2300円と11万円台にのった。Windows 7のサポート終了需要があった20年1月の平均単価は10万3900円だったので、1万円近く上昇していることになる。

量販店の担当者は「4月までは特別定額給付金の10万円以内で購入したいという声も多かったが、最近はテレビ会議が快適にできる一定以上のスペックを持ったノートPCを選ぶ購入者が増えている」と証言する。このことは今後の家庭向けPCの製品企画において、カメラやマイク、スピーカーといったテレワーク向けの機能強化が不可欠であることを示している。PCメーカー各社の家庭向けPCのモノづくりに少なからず影響を与えそうだ。

断捨離で廃棄PC3割増

家庭向けPCの売れ行きが好調な一方で、意外なデータもある。4月以降、家庭から廃棄される使用済みPCが増加しているのだ。

「資源有効利用促進法」に基づいて、家庭で不要となったPCの回収・再資源化に取り組む一般社団法人「パソコン3R推進協会」によると、20年4~6月における同協会が扱った廃棄PCは5万6705台と、前年同期より33.9%も増えた。この数字は同協会の会員メーカー48社が「メーカー共通回収システム」で回収した使用済みPCの台数で、会員メーカーが個別に引き取った使用済みPCの台数は含んでいない。

廃棄PCが大幅に増えたのは、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛で「おうち時間」が増加したためだろう。巣ごもりに伴って少なくない人が余計なモノを捨てる「断捨離」を断行、使わなくなった古いPCを廃棄するケースが相次いだと考えられる。

これはPCに限った話ではない。少なくない自治体で家庭ごみの増加が報告されている。新型コロナウイルスの影響は実に多方面に及んでいる。

大河原克行
ジャーナリスト。30年以上にわたって、IT・家電、エレクトロニクス業界を取材。ウェブ媒体やビジネス誌などで数多くの連載を持つほか、電機業界に関する著書も多数ある。

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