powered by 大人のレストランガイド

調味料まで自家製の本格的な四川料理店 東京・吉祥寺

2020/7/27
「清湯(チンタン)」を口に含むと豊かでふくよかな味わいが広がる

こちらは「清湯(チンタン)」。コースの中に組み込まれる澄んだスープだ。完成までに2日を要するこのスープ、1日目に豚肉、鶏肉、カモ肉、金華ハム、干し貝柱を炊き、うま味を抽出。2日目にはさらに、鶏むね肉、牛ひき肉、豚ひき肉を入れて炊き続け、最初10リットルあったスープを最終的に3リットルまで煮詰める。

スープの中には黄芯(きしん)ハクサイと、雲南省のモリーユダケ(キノコの一種)。口に含むと繊細ながら、実に豊かでふくよかな味わいが広がり、究極のうま味とはこういうことなのではないかと思わされる。

内装には四川の古民家の建材として使われてきた青煉瓦(あおれんが)を使用

店舗の内装にはグレー色のレンガを大胆に使用している。これは四川の古民家の建材として長らく使われてきた「青煉瓦(れんが)」だ。正面にはまるで絵画と見まごうほど精密に仕上げられたパンダの刺繍。見上げれば中国の田舎の食堂などで見かける鳥かごを模した照明がいくつも下がる。

何よりも店名に使われる漢字「蓉」は、旧名で四川省成都のこと。四川を知る人なら「なるほど」とうなずく数々のオマージュが散りばめられ、そこに北村さんの信念が垣間見えるようだ。

「多くのお客様にいらしていただいてとてもうれしいのですが、実はもっとやりたいことがたくさんあって。現地で使われる発酵食品や発酵調味料をもっと作りたいんです。ただ、作るのに1年や2年かかるものなので、徐々に取りかかるつもりです。あと、伝統料理だけだと内容が濃すぎるので、現地の日常的なスナックみたいなものをデザートや食間に加えたいと考えています。そういったものによって、お客様が『隙』というか、遊び心を感じられるようなお店にしたいですね」(北村さん)

中国では近代化の波により、伝統料理を出す高級店は減り、家庭料理店ばかりが増えているとのこと。

愛する街、吉祥寺で四川伝統料理の魅力を紹介し、ここでしか味わえない本質に触れてほしい。北村さんの思いはすでに吉祥寺の枠から大きくあふれ出て、多くの客の心をゆり動かしている。

<メニュー>

陳麻婆魚白子 (北海道産鱈白子入り本場四川の麻婆豆腐) 2500円 / 大千干焼有頭蝦(有頭大海老の美食家が愛した豚肉と四川漬物のチリソース煮) 3000円 / ディナーコース 6000円・8000円・1万2000円(要予約) ※価格は税別。

中國菜 四川 雲蓉(ユンロン)
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町2-14-1
電話:0422-27-5988
営業時間 ランチ11:30~14:30(LO14:00)、ディナー18:00~22:00(L.O. 21:00)
定休日 火・水曜、木曜ランチ
公式HP https://www.facebook.com/yunrong1102/
※上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

メールマガジン登録
大人のレストランガイド
ラーメン・レシピ・コンテスト
注目記事
メールマガジン登録
大人のレストランガイド
ラーメン・レシピ・コンテスト