在宅勤務で疲れない 上半身を支えるゲーミングチェア

ゲーミング文化に合わせて原色を用いた派手なカラーリングの製品が多いため、奇異な目で見られることもあるようだが、細部の設計を一つひとつ見ていくと、ゲーミングチェアとは座る人の快適性を追求した、非常に高機能な椅子と言える。

一般的なゲーミングチェアは座面や肘掛けの高さが調整可能で、ランバーサポート、ネックサポート用のクッションが備えられている。クッションは自分の体に合わせて位置を自由に変え、取り外すことができる。単純な機構で価格を抑えつつも高い機能性を実現しているのがゲーミングチェアの魅力
クッションを上げた様子

ゲーミングチェアとビジネスチェアの違いは?

では、ゲーミングチェアと一般的なビジネスチェアの違いはどこにあるのか。原色を使った派手なカラーリングといった差もあるが、機能面でも、実は決定的な違いがある。それは背もたれのリクライニング機構だ。

ビジネスチェアは、背もたれに体重をかけると、スプリングでぐっと後ろに倒れ込み、力を抜くと元に戻るような構造になっている。それに対してゲーミングチェアの背もたれは、リクライニングはするが、角度は固定式だ。自動車のフロントシート、あるいは新幹線や高速バスのシートと同様の作り、といえば分かりやすいだろう。リクライニング用のレバーを引き、体重をかけて適当な角度に倒し、レバーを戻すと、背もたれの角度がホールドされる作りになっている。

例えば、椅子に座ったまま、ぐっと伸びをしたいときや、あるいは背後に手を伸ばしたいときなどは、体重をかけるとそれに応じて倒れ込むビジネスチェアのほうが使い勝手はよい。

長時間座り続けるときは、一定の角度で上半身をしっかり固定するゲーミングチェアにも利点はある。ビジネスチェアも高額な製品になると、任意の角度で背もたれを固定できるようになっているが、この背もたれの違いは椅子を選ぶときに留意すべきポイントだ。

「Roussel」の右側面。背もたれと座面の連結部にはこんなレバーが付いている。これを引いてロックを解除し、任意の角度に倒してからレバーを戻すと、その角度がロックされる構造だ。ゲーミングチェアのほとんどが、こうしたクルマのフロントシートなどと同様のリクライニング機構を持っている

ゲーミングチェアは約3万円で手に入る

ゲーミングチェアの価格的なボリュームゾーンは約3万円だ。先に述べたような高い機能を備えた椅子として考えると、実はこれはかなり安いとも言える。

一方、ビジネスチェアでゲーミングチェアと同等の機能を持ったものを探そうとすると、名の通ったメーカーの製品ではもう少し高くなる傾向がある。ゲーミングチェアは、求められる機能を一通り備えつつ、マーケット的に売れ筋となる3万円程度に収まるように作られているのだ。比較的安価に高い機能を備えた製品が手に入るのも、ゲーミングチェアの魅力だ。

クルマのバケットシートのように、座る人の体をホールドする構造を持っているのがゲーミングチェアの特徴。張り地に光沢のある素材を用いた製品が多く、色使いも赤や青など原色を配した派手なものが多い。「Contieaks」の各モデルにはグレーも用意されているが、張り地の素材を変更し、インテリアとのマッチングを考えた「Shastina(シャスティーナ)」(3万6000円)のようなモデルもある

ゲーミングチェアにはインテリアとマッチングしやすい黒やグレーでまとめた製品もある。一方、ゲーミングチェアのように背もたれを任意の角度で固定できるビジネスチェアも存在する。カラーリングや背もたれの構造の違いを考慮し、最終的には好みと予算でどちらを選ぶか決めるのがいいだろう。例外は、テレワークを和室で行う場合だ。

最適な選択肢は「座椅子タイプのゲーミングチェア」だろう。腰のサポートまで含めて背もたれがしっかりしており、リクライニングの角度が調整でき、肘掛けを備え、座面も長時間座ることを考慮してあるなど、ここまで高機能な座椅子はそうそうない。和室でのテレワークには、座椅子タイプのゲーミングチェアをお薦めする。

座椅子タイプのゲーミングチェア「Roussel(ルセル)・座椅子」(2万8800円)。「Roussel」の上半分をそのまま360度の回転が可能なベースの上に乗せた構造。座面から上は「Roussel」そのままなので、和室での長時間作業も快適にこなせる
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