週1~2回の出社が理想 元「ノマドワーカー」の実感

フルリモートで気づいた「オフィス」の価値

――フリーランス時代やカシエでのフルリモート勤務を経て、最近は出社して、同僚と直接話しながら仕事する必要性を感じているそうですね。

「出社の必要性を感じ始めたころ、社長も同じ思いを抱いていたようで、オフィスを新設することになりました。オフィスができたことによって、コミュニケーションの質が一変しました」

「今は出社が週3回ほどですが、出社した際のコミュニケーションの円滑さに驚くことがしょっちゅうあります。例えば、エンジニアらと一緒にサイトの修正を進めることが多いのですが、細かいニュアンスをリモートで伝えるとなると、ドキュメントをテキスト化したり参考画像を探してきて共有したりなど、ミーティング前の準備が重要で、時間もかかります。でも、対面であれば、実際に画面を見ながら話せるので、かなり効率的に進められると感じます」

小川さんはリモートと出社のバランス面での「最適解」を探り続けたいという

「カシエのようなスタートアップの場合、サイトを頻繁に修正し、部署をまたぐ連携作業が同時に多数発生しているので、出社したほうが業務効率は確実に上がるといえるでしょう。また、日常会話のなかからアイデアが生まれることが結構多いほか、毎日のように業務フローが変わるので、じかに説明したほうが手っ取り早いといったメリットもあります」

「ただ、毎日出社するとなると、逆効果になる面もあると思います。最近、出社が続いたことがあったのですが、同僚たちの会話が気になり、全く集中できませんでした。毎日出社するとなると、日常会話の要素が増えてアイデアが出てこないといった負の側面もあります」

「いつでも会えるとなると、何かを決めるときも『翌日でいいや』となりがちです。週数回しか出社しない場合は、集中して前に進める意識が強まります。リアルで会うときに方向性や優先課題を確認し、それを各自持ち帰って効率的に進められる面もあり、出社の機会を有意義に使うことができます」

――今後はどのような働き方をしていきたいですか。

「コロナに伴い、域外への移動の自粛や新入社員を教育する仕事が増えた影響で、現在はほぼ大阪をベースにし、出社も週3回とやや多めになっています。本音を言えば、今後は週1、2回が理想ですが、『絶対すべてリモート』とか『毎日出社』など決めず、柔軟にバランスをとって働くのが個人的には一番向いていると思っています」

「これまでのキャリアを通して、『成長スピードと居心地の良さの最適なバランス』を探し続けてきました。今後も自分のモチベーションがどういうときに一番上がるかを探りつつ、絵画レンタルという新しいサービスの潜在需要をもっと掘り起こしていきたいと思っています」

小川大智 1990年生まれ。2012年関西大学社会学部卒。大手経営コンサル会社に入社、16年に退職しフリーランスに。拠点に縛られない生活を始める。19年Casie入社。現在は最高マーケティング責任者(CMO)として新規顧客の獲得や所属アーティスト数の拡大を担当。
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