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チケットの価格が上下する? ウィズコロナの新常識に

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NIKKEI STYLE

新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止・延期されていたプロスポーツや音楽ライブなどのイベントが6月から徐々に再開しています。7月10日にはプロ野球が観客を入れての試合を始めました。ウィズコロナという新たな時代を迎えての開催となります。新たな観戦方法や料金体系を導入しています。

具体的に何が変わったのでしょうか。プロ野球を例にして確認しましょう。表にある通り、マスク着用、体温37.5度以上など症状のある人は入場禁止、第一段階では観客5000人が上限となっています。

なかでも大きいのはやはり入場制限です。主催者側はそれだけ入場料収入や飲食や物販の売り上げも減るわけです。チケット自体も希少価値が高まり、値段への影響も大きいです。

その中で注目されているのがダイナミックプライシングです。株式や生鮮食品の取引のようにその時点の需給を反映して値付けする仕組みです。プロ野球のロッテも今シーズンから導入しています。

プロスポーツでは試合の価値がその状況によって変化します。たとえば、ずっと下位を争って、どちらかというと不人気なチームがあるとします。たいてい、チケットは年間同一価格で売られていますから、もし終盤に優勝争いに絡む試合となっても、値段は当初設定のままです。もし、需給で価格が変動するなら、もっと高い値段でも客席は埋まったでしょう。そういったチケットの価値を価格に正確に反映させようというのがダイナミックプライシングの狙いです。

利用者は適正価格で購入でき、主催者側には収益と観客動員数の最大化が効果として期待できると言われています。これまでにサッカーJ1の横浜Fマリノスや名古屋グランパスエイト、歌手の浜崎あゆみさんの年末ライブなどで導入されてきました。

値段は市場に任せる

ウィズコロナで席数は減って希少価値は高まっています。一方でコロナを気にして生での観戦を控える人も増えるかもしれません。ファンはどういう行動をとるでしょうか。これまでの経験則がまったく役に立たず、そのため需要と供給のバランスが読みにくい状況です。ならば、「市場に任せる」という意味でダイナミックプライシングが注目されているんです。

ファンにとってはいいタイミングで買えばお得な買い物となるかもしれません。基本的には売れれば売れるほど値段が上がるので早めに購入した方がお得です。ただ開催間際まで売れ残ったり、当日の天候が悪かったりすれば値段が下がる可能性もあります。高値づかみすることもありますので、見極めが重要になってきます。

鉄道にも広がるか

今後はスポーツや音楽イベント以外にも「ダイナミックプライシング」が広がりそうです。一つが交通機関の運賃です。航空券がシーズンによって料金が上下するのはよく知られている話です。これもダイナミックプライシングの発想ですが、鉄道運賃でも始まるかもしれません。

JR東日本の深沢社長が7月7日の定例会見で、利用状況に合わせた運賃体系の見直しを検討していることを明らかにしました。コロナの影響で6月の利用者は新幹線、在来線ともに、2019年の同じ時期と比べておよそ7割減少していて利用者数は回復していません。運賃体系を見直し車両運行の効率を高めたい考えです。

具体的な運賃の見直し方法として、利用客が多い時間帯と少ない時間帯で変動する仕組みを例に挙げています。利用者が多い時間帯は高く、少ない時間は安くします。ピークをずらして効率的な運行を可能にする狙いがあります。

JR東日本は導入時期は明言していませんが、決してネガティブな話ではないとみています。コロナで時差出勤やリモートワーク推進が叫ばれ、自粛期間中は一定の効果がありました。ただ、自粛が終わると元の姿に戻りつつあるのが現状です。時間帯別の運賃がもし導入されれば、通勤定期代を減らすため、制度として時差通勤やピークの時間帯を外した勤務体系に切り替える企業も増えると思います。大都市が抱える長年の課題だった、朝、夕の通勤時間帯の異常な電車混雑の解消につながるかもしれません。「3密」解消は当然のこと、仕事も効率化しそうで、利用者には悪い話ばかりではありません。

ライブアイドルも新しい見せ方模索

音楽ライブのチケットでも新しい動きが出ています。先日のサザンオールスターズのオンラインライブは話題になりましたが、「ライブアイドル」業界でもいろんな取り組みが出ています。ライブアイドルというのは小規模なライブハウスを活動拠点とするアイドルです。CDやグッズ販売、チェキ撮影などほとんどの収入がライブ活動に付随するので長期間のライブ中止は大きな痛手です。

自粛期間が終わり、感染防止対策をとって徐々にライブを再開しています。チケットの値段は少し割高になっています。ライブアイドルは一度のイベントに複数の出演者でライブを開催するスタイルが多いです。たとえば、今までは6グループのアイドルが出演するライブでチケット1枚2000~3000円という価格で販売されていました。自粛期間終了後は感染防止のため一度に多数のお客が集まるのを防ぐため、客数を絞り時間を分けて開催するケースが増えています。6グループを2グループずつにわけ3回開催するなどです。6月下旬、私が実際に行ったライブの場合、チケット代は3500円でした。もし、すべての出演者を見たい場合は1万円を超えてしまいます。

会場代などの経費を考えると観客数が減った分、チケット単価が高くなってしまうのは仕方ありません。これからもいろいろなイベントが集客数に制限が出ると思いますので、チケットの価格が割高になるのは避けられないかもしれませんね。

もう一つ増えているのがオンラインライブです。サザンのような大人気グループでなくても、気軽に開催できる環境が整ってきています。6月中旬にアベマがペイパービューを導入するなど、チケットを買ってオンラインで見るという環境が整いつつあります。ダンスユニットのエグザイルも所属するLDHなどもこれを使って無観客オンラインライブを開催しています。

ただ、オンラインでは生の迫力は味わえません。今後は生の観戦・観覧用にダイナミックプライシングを使い、一方でオンラインライブを併用していくスタイルが増えそうです。

(BSテレ東日経モーニングプラスFTコメンテーター 村野孝直)

値段の方程式
BSテレ東の朝の情報番組「日経モーニングプラスFT」(月曜から金曜の午前7時5分から)内の特集「値段の方程式」のコーナーで取り上げたテーマに加筆しました。

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