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メインの平台にテレワーク関連の本と並べて展示する(リブロ汐留シオサイト店)

メインの平台にテレワーク関連の本と並べて展示する(リブロ汐留シオサイト店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測しているリブロ汐留シオサイト店だ。客足はじわじわと戻ってきているが、売れ筋のコロナ後の経済やビジネスを見通す本にしてもまだまだ売れ行きに力強さは欠ける。そんな中、書店員が注目するのは、オフィスワークの定番ソフト「ワード」と「エクセル」の生産性を上げる使い方を解説したビジネススキル本だった。

刺さるタイトルに中高年が反応?

その本は四禮静子『スペースキーで見た目を整えるのはやめなさい』(技術評論社)。副題に「~8割の社会人が見落とす資料作成のキホン」とあり、帯には「Windows10 Office365対応」とも。職場でよく使われている文書作成ソフトと表計算ソフトの使い方を解説した純然たるスキル本だ。こうした本が売れ筋として注目されることは珍しいが、店舗リーダーの河又美予さんによれば、「SNS(交流サイト)でたくさん『いいね』されたという評判を聞いて、タイトルを見たらなるほどと思った。それで平台に並べてみると、すぐに反応が出た」。テレワークで職場の若手に聞くわけにもいかず困ってしまった中高年ビジネスパーソンが意外に多いのかもしれない。

著者の四禮氏は、本書の略歴によれば「CATVの制作ディレクター退職後、独学でパソコンを学び、下町浅草に完全マンツーマンのフォーティネットパソコンスクールを開校し20周年を迎える」という。会員数は初心者からビジネスパーソン・自営業者まで2千人を超えるというベテランのパソコン講師だ。それだけに「キホン」を押さえずにワードやエクセルで文書を作っている人がいかに多いか、その独りよがりのポイントがどこにあるのかを熟知している。

独りよがりポイントから小技を解説

本のタイトルもそうだが、独りよがりのポイントは各章のタイトルにそのまま示される。「WordもExcelも、なんとなく使えてるよ」をやめなさい、「キーボードを打つ速さだけに頼る」のをやめなさい、「ちょっとくらい文字や図がズレてもいい」をやめなさい、「自分だけが扱えればいい」をやめなさい――この4つの章で資料作成ソフトの攻略法、作成速度を上げる方法、整然とした見栄えにする方法、共有しやすい文書を作る方法が語られる。各章には、入力は「ベタ打ち」が重要、2種類の「均等割りつけ」を使いこなすなど、気をつけたいソフト使いこなしの考え方や便利な小技も満載だ。

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