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子どもの習い事が家計圧迫? やめ時の見極めが肝心

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NIKKEI STYLE

「子どもの可能性を伸ばすには、習い事をさせてあげなくては」「良い学校へ行くために、塾に行かせなくては」――。こんな親の思いから、覚えたり、できることが増えてくる3歳前後から、英語教室や幼児塾のような塾、水泳、体操などといった習い事に通う子が増えます。お子さんは外に通うことが楽しかったり、できることが増えて褒められることがうれかったりして、親の言うがままに習い事を始めることが多いようです。

成長と共に、周囲の流れやその時のはやりではじめることが多く、1つの習い事は月5000~8000円程度で始められることが多いため、数を増やしがちです。次第に大きな固定費となり、家計のやりくりに困るという始末になることもあります。

習い事や塾など、学校外での教育費を考えるときに大切なことは「やめ時」を見極めることです。はじめは子どもが楽しそうにしているように見えても、実は親の希望であったり、単に惰性で続けていたりする場合もあります。一度頑張らせる、我慢させるということも必要でしょう。場合によっては、そこから将来の有名選手や、何かの発明者が生まれる可能性もあるので、本当に難しいと思います。だた、実際にそうなれるのはほんの一握り。お子さんの様子、どのように取り組んでいるかをよく観察し、子どもが本当に取り組みたいこと、継続したいことを理解してあげるように努めましょう。大人もそうですが、子ども自身も変化を基本おそれます。そっと子どもの声に耳を傾けることも必要です。子どもは何でも「やりたい」と言うものですが、「本当にやりたいこと」に絞っていくことが、子どもにとっても良いでしょうし、家計にとっても固定費を無駄に膨らませずにすみます。

データをしっかりと取ったわけではありませんが、家計相談でお客様の支出状況を見ていると、お子さん1人につき、月に2万~3万円ほどを習い事にかけている人が多いようです。お子さんの年齢や世帯の年収、お住まいの地域などによっても変わるものですが、全体的に見るとこのくらいだと思います。一方でやりたいものは何でもやらせる主義とか、良い学校へ入るために塾や家庭教師代は惜しまないというご家庭もあります。そういうご家庭は学校外の教育費が10万円を超えるということもありがちですが、子育てから見ても、金銭面から見ても、将来的に大きな失敗につながってしまうこともあるようです。

教育費について調査している文部科学省の「子供の学習費調査」(平成30年度分)で塾や習い事などの「学校外活動費」についてみると、受験直前に一時的に高くなりますが、幼稚園から高校までおおむね1人あたり月に1万~3万円ほどです(私立小学校は月5万円超と公立の3倍の金額になるのですが、小学校の総数に占める私立の割合は1.2%と小さいので、あまり参考にしなくてもよいと考えます)。

これが2人、3人になると、家計の負担は相当なものになります。子どもには平等にお金をかけたいと思うご家庭がほとんどでしょう。複数の習い事があるのなら、家計状況と照らし合わせながら「やりたいことを1つだけ」などと家庭内でルールを決めておくと、ある程度平等を保つことができるでしょう。「どれが一番やりたいか」を子ども自身が考えて選んだなら、やる気も維持され、長続きもするでしょうし、経験として生かされるものになると思います。

私は子育て論については専門家ではありませんが、6人の子どもがいるので経験だけはいろいろしています。共働きであるため、送迎や付き添いが必要な習い事はできるだけ避けてきたのですが、12年ほど前、長女(当時小6)、次女(同小4)、三女(同小1)の3人が、自身の希望で急にピアノを始めることになりました。3人分で習い事費用は月に3万円強。そして三女が2年生になると「少年団のバスケチームに入りたい」、次女は「塾に行きたい」と言い始め、さらに4万円ほど習い事費が増えました。当時の家計状況では、結構大きな負担です。

はじめのうちは習い事が増えても何とかこなしていましたが、次第に次女、三女のピアノへの懸命さが薄れてきたように感じました。そこで子どもも含め、家族で話し合いです。教育費として出せる金額には限りがあります。習い事への姿勢はこれでよいのか。やる気がないものはやめて、その分を下の子の習い事代に回してあげたらどうか。そんなことを話し合い、みんなで納得して「やりたいものを1つだけ」がルール化されました。子どもの人数が多いので、自分の習い事は月にいくらだけどあなたの塾は2万円もしてずるいなどという小さなもめごとはありましたが、みんな自分がやりたいと決めて取り組んだものは懸命にやったと思いますし、良い経験になったと思います。家計的にも、習い事の数が絞られ、かつ我が家の場合は子ども同士が金額も見張りあうというか、意識していたので、うまくコントロールできたと思います。

先にもお伝えしましたが、塾・習い事費は固定費です。すぐにやめにくい部分もありますし、親の希望も一緒に乗っているので、なおさら厄介な固定費かもしれません。ですが、1つ増やすまえにぜひ、お子さんと「一番やりたいもの」についてよく話し合ってみてください。家計の支出の優先順位を考えるのと同様に、習い事の優先順位を決めておきましょう。

「教育費がかかる」ということを不安に思う方は多いのですが、教育費を多くする原因の一つはこのような学校外の教育費にあります。なぜ、塾や習い事に行かせたいのか。将来、希望する大学に行かせたい、収入に困らない仕事につかせたいなどという理由があるはずです。ですが、最近は習い事などにお金をふんだんにかけ、大学進学時にその費用がなくて困っているというご家庭を見かけますし、塾代をかけすぎて親御さんの老後資金に大きく影響してしまったというご家庭も珍しくないといえる状況です。

老後資金と教育費はシーソーのような関係です。無理をして教育費をかけすぎると、老後資金不足で親の生活が成り立たなくなります。子どもの教育費の心配をしながら自分の老後資金を心配することは難しいことかもしれませんが、子どもを親の老後の生活苦に巻き込まないためにも、考えておかなくてはいけないことです。

教育費、特に学校外の教育費については、いくらかけなくてはいけない、いくつもやらせなくてはいけないのではなく、子どもは本当に何を望んでいるのだろう?から考えていけばよいのです。けっしてお金の面だけではなく自分たちのできうる枠を考えてみて、「習い事はやりたいこと2つまで」と決めることができるかもしれませんし、「一般的」という言葉に流されることもなくなるでしょう。要するに自分たちがどこに軸をおくか、老後資金と教育費をどのようにバランスを取るかを判断できればよいのですが、意外とそれが難しいのです。今一度、今までのご家庭の状況と習い事を振り返り、自分たちに妥当な状況なのかを考えてみましょう。それが「無駄にならない習い事費のかけ方」につながっていきます。

横山光昭(よこやま・みつあき)
家計再生コンサルタント、株式会社マイエフピー代表。お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、家計の確実な再生をめざし、これまでの相談件数は2万3000件を突破。著書に『はじめての人のための3000円投資生活』『年収200万円からの貯金生活宣言』など。オンラインサロン「横山光昭のFPコンサル研究所」を主宰。

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