22年卒インターン、進むオンライン 「対面」求む学生就活探偵団

運営手法でも知恵を絞った。例年はホワイトボードに手書きで案や思考を書き連ねる。オンライン開催の今年は、紙に手書きで書いたアイデアをスマホなどで撮影してもらいアプリで共有する。「あえて手書きにすることで、対面式と同じように学生の思考を引き出す」(同社)のが狙いだ。チャットルームも対面と変わらず少人数にグループ分けし、サポート役の社員も増やしてスムーズな運営を目指す。

就職情報中堅の学情が6月中旬に実施した22年卒の学生向け調査によると、「オンラインのインターンシップがあれば参加したい」という人が8割を超えた。一方「対面かオンラインのインターンのどちらを希望するか」については、約6割が対面を希望した。

「会社の雰囲気はオンラインではつかめない」(私大3年の女子学生)との声もあり、対面実施を望む声は学生の間で根強くある。

時間短縮で3密回避

「迷ったが会社の中に入って雰囲気を感じ取ってもらうことが大事だと判断した」。ある大手食品メーカーはこう考え、昨年同様、対面でのインターンを8~9月にかけて実施することを決めた。グループワークが中心で、1日で完結する「ワンデー仕事体験」として開催する。「取引先から○○と要求されたらどう応えるか」など、ケーススタディーを交えて仕事を体験する。

ただ、3密を避けるためやむを得ずプログラムを一部変更した。昨年は朝から夕方まで1日かけ昼休みは学生と社員が一緒に食事をとり親睦を深めていたが、今回は午後のみ数時間にして昼食の接触を避ける。会場も従来の会議室から面積が大きい社内の大ホールに変更。参加人数も従来の半分以下に抑えるという。

実地体験がある理系職種では、オンラインでの実施が難しいケースが多い。東急は「鉄道建築」「鉄道土木」などの11コースで、8~9月に例年通り対面で開催する予定だ。事業部が受け入れる実践的なもので、同社の関連施設や東急線沿線で実施する。

感染防止対策として参加者を選ぶ選考をオンラインに切り替えた。現場では体温測定やマスク、手袋の着用を徹底する。プログラムでは社員の現状の働き方を体験してもらうために、在宅ワークも組み合わせる予定だ。

今後感染拡大の第2波が押し寄せる可能性がある。そのため「オンラインへの変更を想定しプログラムを別に用意することに時間を費やした」(同社)と苦労を明かす。

インターンの開催方法をまだ決めきれない企業も多い。春以降の休校の影響で、学生も夏休みが短くなるケースもある。例年8~9月が夏インターン開催のピークとされるが「ずれ込む企業が増えるかもしれない」(ディスコの武井房子上席研究員)との見方もある。早く動き出したい学生にとっては、もどかしい日が続きそうだ。

(企業報道部 鈴木洋介、永森拓馬、赤堀弘樹)

[日経産業新聞 2020年7月8日付]

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