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コロナ禍でも元気バリバリ島耕作 弘兼氏の分身?

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NIKKEI STYLE

「島耕作」シリーズなどで知られる漫画家の弘兼憲史さん。早稲田大学を経て松下電器産業(現パナソニック)でサラリーマンを経験するなど異例なキャリアから人気漫画家になった。新型コロナウイルスの影響で日本経済は停滞気味だが、72歳の今も現役バリバリ、島耕作も「相談役」として奮闘中だ。

「コロナの影響はほぼゼロ。会食が減ったおかげで3キロダイエットできたし、筆も進んで締め切りに追われなくなった」。弘兼さんは笑ってこう話す。スタジオには常時5人程度のスタッフがいるが、もともと間仕切りがあり、2メートル以上のソーシャルディスタンスがとれており、自身は個室。漫画の執筆活動に影響はしない。

ただコロナの感染拡大は想定外。講談社のツイッターを活用したリレー連載企画で「マスク島耕作」が話題になったが、「顔にマスクをすると、表情をうまく描写するのが難しくなる」とこぼす。弘兼さんの分身ともいえる島耕作は72歳で昨年会長を退き、相談役になった。社内の事業から一線を画し、2020年は五輪開催をにらみスポーツビジネスに関わると想定されたが、「(五輪が)延期になったから。この展開も変わりますね」という。

島耕作シリーズで驚かされるのは弘兼さんが経済界に精通し、しかも一歩先を予言するようなストーリーを展開していることだ。09年にパナソニックは三洋電機(当時)を買収したが、その前の08年春の島耕作シリーズで「初芝」と「五洋電機」の経営統合を見事にスクープし、話題を集めた。

このようなストーリーを展開できるのは弘兼さんの取材力と経済人との幅広い交流にある。1970年に早大法学部を卒業した後、松下電器本社の宣伝部門に配属された。「経営の神様」と呼ばれた創業者の松下幸之助氏を間近で見た最後の世代だった。サラリーマン生活はわずか3年だが、同期は実に900人。83年からスタートした「課長島耕作」の取材でも大いに役立つ人脈となった。パナソニックの海外の工場を取材に出かけても空港まで元同僚らは迎えにきてくれる。

山口県岩国市の出身で、中学の同級生には東京海上ホールディングス元会長で経団連副会長の隅修三氏、大学時代の仲間には文化放送顧問の三木明博氏がいる。「隅君は人間的に真面目。今も『おい、お前』の仲だ」という。

経済人よりハードワークな日常

趣味のゴルフを通じた経済人の知己も少なくない。パナソニック社長の津賀一宏氏やセブン&アイ・ホールディングス元会長の鈴木敏文氏、ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏ら多くの経済人がメンバーとなっている名門クラブに籍を置く。「柳井さんは同じ山口の出身だし、ゴルフ好きだから仲がいい」。ソフトバンクグループ会長兼社長の孫正義氏ともプロを交えてゴルフをやった経験がある。大半の著名経済人とは顔見知り、現実味にあふれた作品になるわけだ。

弘兼さんは同年代の経済人よりもはるかにハードワーカーだ。午前中は近所のファミリーレストランで漫画の構想などにふけり、スタジオで自ら調理してスタッフと食事。午後から執筆活動に取り組み、午前2時ごろまで続ける。そのあと自宅でワインを傾けながら好きな映画など見てから寝るという生活。睡眠時間はわずか4時間半。「まあ、昼間でも眠くなったら寝ますから」というが、漫画家になって46年余り、このスタイルを維持している。

ただ顔色もよく、見た目は50代ぐらいにしか見えない。「健康寿命は73歳程度と言われるけど、この調子なら80歳くらいまでは描けそうです」と屈託がない。一般に見れば、不規則な生活だが、なぜ健康を維持できるのだろうか。

「ストレスがないからじゃない? 深く考えない、嫌なことがあればすぐ忘れる性格ですから」という。もう一つ大きな秘訣がある。「今でもちょっときれいな女性を街で見かけると、ドキドキしたりする。恋心を忘れると人生なんておしまいですよ」と語る。連載中の「黄昏流星群」シリーズも中高年のラブストーリーがテーマだ。

弘兼さんは現在そして未来をにらんだ作品も積極的に描こうとしている。コロナ禍でテレワークが普及し始めている。「そうなれば東京一極集中は是正され、東京から地方に移り住む人も増えるのでは。地方の活性化につながる」と今夏に徳島県神山町に取材に出かける予定だ。東京や大阪に本拠地を置くIT企業のサテライトオフィスが集まる自然豊かな「山村」として知られている。

「コロナを後ろ向きに捉えるばかりでは仕方がない。みんなが手洗いやマスクなどして健康に気をつけているから、今年のインフルエンザはあんまり感染が広がっていないのでは。テレワークで好きな場所で好きなときに仕事をできるようになれば、幸せじゃない。僕はいつもポジティブに生きてきた」と語る弘兼さんは常にプラス思考だ。

会社員なら部長くらいにはなれたかな

団塊の世代の弘兼さん。高度成長時代のモーレツサラリーマンを経て石油危機、バブル経済崩壊、リーマン・ショック――。「田舎の小学校でも1学年8クラスとか、とにかく子供が多かった」時代。今以上に激しい競争社会を生き抜いてきた。「松下時代も仕事は楽しかった。仮にあのままいたら、部長ぐらいになったかもしれないが、取締役にはなれなかっただろうな。当時も社員は6万人ぐらいいたからね」と笑う。

同世代の中高年に向けて「自分のおカネは子供にではなく、自分のために使った方がいいと思う。子供にカネを与えて自分の面倒を見てくれ、という考え方はやめた方がいい。年寄りも自立しないと」とアドバイスする。超高齢化社会で「老老介護」に陥るケースも増えている。島耕作は相談役になったが、今後も社会貢献などをテーマに飛び回りそうだ。弘兼さんも引退がいつになるかは未定だ。

(代慶達也)

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