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仕事を面白がるためのノウハウを満載している

仕事を面白がるためのノウハウを満載している

今は、あらゆる仕事で「考えること」が求められる時代だ。良いアイデアを出すことで成果が上がり、職場での評価もアップする。今回紹介する『アイデアは考えるな。』は、面白いコンテンツを生み出すことで定評のある制作会社のトップが、自らの経験をもとに新発想の仕事術を紹介している。楽しく仕事をするためには「ノウハウ」があることを知り、キャリアの成長につなげていただきたい。

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柳澤大輔氏

柳澤大輔氏

著者の柳澤大輔氏は1974年生まれです。慶応義塾大学環境情報学部を卒業してソニー・ミュージックエンタテインメントに入社しました。2年間勤めた後、1998年、学生時代の友人と一緒に面白法人カヤックを設立しました。現在の正式社名は「株式会社カヤック」で、神奈川県鎌倉市に本社を置く東証マザーズの上場企業です。着せ替え人形「リカちゃん」で自分だけのコーディネートを楽しめる「リカちゃんコーディネートメーカー」や、ペットボトルのキャップやカップ麺の蓋を猫耳のデザインにする猫の日キャンペーンなど、ユニークな企画が得意です。ほかにもゲームアプリ、キャンペーンアプリ、ウエブサイト制作をはじめ、ネット上とリアル空間を問わず様々なフィールドで活動しているクリエーティブな組織です。

「面白法人」の名が示すように、チームを組むのは「面白がる人」たちばかり。業務やプロジェクトを楽しむだけでなく、人事制度や働き方も面白がっている点がかなり変わっています。給料はサイコロを振って決める、「何をするかより、誰とするか」を重視して仕事をする……といった具合なのです。ちなみに経営理念は「つくる人を増やす」です。

「すごくない」アイデアを出す

どこの職場でも「すごいアイデア」を思いつくことができる人材は、とても重宝されるでしょう。ただし、普通はアイデアを出すだけで大変な作業です。「まず、ハードルを下げよう」というのが著者のアドバイス。手始めに、会議では「すごいアイデア」でなく、「すごくないアイデア」を出しましょう。とにかく、たくさん出すことがポイントです。

若い世代のスタッフたちと日々向き合っている経験から、次のようにも助言します。「もし仕事で行き詰まってしまったときには、たくさんのアイデアを出すことで、気持ちがどんどん前向きになります」。さらに「アイデアをたくさん出せば、仕事が面白くなってきます。これはほんとうです」と付け加えます。

  持って生まれた性格などではなく、必要なノウハウを身に付けることで、誰でも目の前の仕事に面白がって取り組めるようになるのです。
  その証拠に、僕は平凡な人間で、いいかげんな性格です。
  でも、自分の会社を立ち上げてから、とことん楽しく働くよう工夫してきました。そして「すごく楽しそうに働いているので、仕事をお願いしたくなりました」と言ってもらえるようになったのです。
  その経験から学んだのは、誰でも仕事に前向きになれるノウハウが存在するということです。
  そのノウハウを実践すれば、目の前の仕事が楽しくなり、面倒な仕事が振られても主体的に取り組めるようになります。
  僕の会社に入ってきた新人たちも、そのおかげで、しばらくすると実に楽しそうに働くようになります(社長の僕が言うのも何ですが)。
(第1章 悩まずに、まず乗っかろう 26~27ページ)

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