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メガバンク各社からは今後、多くの転職者が出ると見込まれている

メガバンク各社からは今後、多くの転職者が出ると見込まれている

2017年秋、メガバンク各社が総計3万人規模の人員削減策を発表し、希望退職者を募集するという衝撃のニュースが続々と発表されてから早くも3年がたとうとしています。40代以上を対象にした希望退職募集が中心でしたが、20代、30代の退職も増加しているようです。「銀行員」の雇用動向を通じて、日本を代表する大企業の会社員の働き方がどう変わろうとしているのかを探ってみたいと思います。

現在、35歳のAさんは大手メガバンクの都心支店に勤務中。国立大学を卒業してリーマン・ショックの最中に入行し、これまで法人向けリテール営業でいくつかの支店を経由して現在に至っています。融資業務担当として、企業経営者と向き合う醍醐味を味わいながら、限られた時間の中で成果を出すことにこだわってきました。先日、そのAさんから今後のキャリアについて相談を受けました。

待遇は恵まれているが、「このままでいいのか?」

「35歳を迎えて、今後、どういう働き方をしていくべきか悩んでいます。同期の中でも早ければ20代から転職して、ベンチャー企業で大活躍している人間がいます。忙しく日々を過ごしている割に、仕事で成長感を得にくくなってきたこともあって、本当にこのままでいいのだろうかと感じるようになりました。結婚する前にキャリアを再構築しておいたほうがよいのかなと考え始めています」

仕事にはわくわくできることもある半面、ルールでがんじがらめになっている業務に古臭さを感じ、意味を感じられないケースもあるそうです。リストラのニュースに自分を重ね合わせて不安になることもあるということでした。そう考え始めると、理不尽なノルマや上司からのプレッシャー、評価制度への不満など、ネガティブな面も気になるようになってきたといいます。

「でも、もらいすぎだとはわかっているのですが、現在の年収を維持するのは、いきなりベンチャーに行っても無理だと思うので、とても悩ましさを感じています」

多くの銀行員と同じく、年収が下がることが大きなボトルネックとなって、動きづらい状況を生んでいました。また、メガバンクの都心勤務を通して、経営者と対峙している今の自分にステータスを感じていることもあり、なかなか踏み切れないということでした。Aさんに近い感情を持っているバンカーは多いのではないでしょうか?

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