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オカモトショウ 8年の思いがかなったオリジナル財布

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NIKKEI STYLE

正統なロックの荒々しさを受け継ぎながら、ヒップホップの要素やキャッチーなポップセンスを絶妙に絡ませたサウンドで音楽ファンから支持される4人組バンド、OKAMOTO'Sは2019年にデビュー10周年を迎えた。ボーカルで作詞作曲を主に手掛けるオカモトショウは、この10年間変わることなく音楽と音楽を愛する人への思いをまっすぐに歌い続けてきた。

そんな熱い男が、今回「モノ語り」に登場。ウォレットとアコースティックギター、レコードの3つのアイテムを挙げてくれた。一見バラバラに見える3点だが、そこには彼らしい思いの深さやぬくもりが共通して流れている。

作品を作る感覚で財布を作ろう

「まず財布ですが、2019年10月に開催したイベント『生誕祭』のために、JAM HOME MADEというブランドとコラボして作ったものです。そもそも『生誕祭』は、自分の誕生日を祝う趣旨なので、好きなバンドに出てもらい、フードも自分がかつてバイトしていたソーセージ屋さんや母の手料理で一番好きな味など、『オカモトショウ尽くし』なんです」

「JAM HOME MADEさんは知人の紹介で8年くらい前から交流があり、長財布や指輪など、普段から使っているくらい好きなブランド。『いつかコラボしたいね』といつも話していたので、8年越しにようやく念願がかないました」

「アイテムは、財布がいいなというのははじめからありました。話を進めるなかで、『作品を作る感覚で財布を作ろう』という案が出てきて。昨年、僕らにとって初となる武道館公演『OKAMOTO'S 10th ANNIVERSARY LIVE "LAST BOY"』をやったんですが、そのために『Dancing Boy』という曲を作りました。僕らの記念碑的な楽曲の歌詞を(財布を作る前の)大きな1枚の革に手で描いて、『誕生祭』でアート作品みたいに額縁に入れて飾ったんですよ。後日、そこから財布を作ったんですが、その中の一つがこれ。思い入れのある歌詞を、僕らを応援してくれる人たちとシェアできるのがすごくいいなと思って、今回『モノ』について語ると聞いて、まっさきにこの財布が浮かびました」

「信頼するブランドなので、デザインは基本的にお任せです。ただ、自分が使っていた財布のジッパーの取っ手部分がプルタブの形で、それが気に入っていたので同じ仕様にしてもらって。オカモトショウというロゴを入れてもらったんですが、これもデザイナーの友人が作ってくれたもの。鏡文字になっていて、OKAMOTO'Sとも読める。友達ながら、天才かって思いましたよ」

「つづいて、アコースティックギターですが、3年前に渋谷の楽器店で購入しました。ギブソンのL-00で、1931年前後のもの。お店の方もはっきりした年代は分からないと言っていました」

「ギターを作る技術は進化しているし、ビンテージでも30年代より60年代のほうが高性能で人気も高いかもしれない。でも、このギターは僕が尊敬するギタリスト、ロバート・ジョンソンが持っているギターと同じ型。ロバートは、現存する写真はわずか3枚だけという伝説のブルースマン。その貴重な1枚で、これと同型のギターを抱えているんです。好きなアーティストと同じだと思うと、それだけで楽器に対して愛着が湧くし、そのアーティストを好きでいる限りその楽器も好きでいられますからね」

運命の出会いだと感じた

「僕は普段、ハンドマイクで歌うし、ギターを弾きながら歌う機会は少ないので、ギターを買い集めたりはしていません。だからこそ買うなら一生ものと決めていたので、無理を言ってギターのオカモトコウキに付き合ってもらって楽器店巡りをしました。僕らは中学からずっと一緒なので、仕事以外では一緒に出掛けないんです。むしろ、街中でばったり会ったら気恥ずかしくて逃げますね(笑)。お茶の水から新宿、渋谷と楽器店で、いろんなギターを試奏しました。なかには微妙な違いしか感じられないものもありましたが、このギターを弾いたときはお互いに『これだ!』って。音の良さが別格でした。ただ、1カ月くらいかけてじっくり探そうと思っていたし、ぽんと買うには80万円は高すぎる。なので、その日は買わずに帰ったものの、翌日からそのギターが気になって気になって。仕事帰りに、『もう一度試奏させてもらえませんか』って楽器店に寄ったくらいです。結局、これは出会いだなと運命を感じて、1週間もたたないうちに買いました」

「買ってからはますますいとおしいですね。このギターは小ぶりなわりに、すごくよく鳴るんですよ。アコースティックギターは、木そのものの音というか、年代や形だけではなく個体差がすごく大きいから、たまたまこのギターは良く鳴るのかもしれない。でも、不思議に思って調べたら、ネックが太いのがその理由らしいと突き止めた。通常、ネックはもっと薄いし、半楕円に弧を描いていて握りやすく造られていますが、これは古いタイプのギターなので、太くて三角っぽい形をしているんですよ。ギターを弾きなれている人には弾きにくいかもしれないけど、このネックだからよく鳴るし、結果的にボディーも鳴るんだろうなと。ちまたにはもっと高級で進化しているアコースティックギターもたくさんあるので、このギターは……たとえるなら、そうだなぁ、めちゃめちゃよく鳴るベニヤ板みたいな感じかな(笑)」

「レコーディングでは、もっぱらコウキが弾いています(笑)。4月にリリースした初のベスト盤に収められている未発表曲『Regret』の、メインで鳴っているギターはこれです。あと、ソロツアーでもこのギターは活躍したので、もしかすると元はもう取れているかも」

「今回、ベスト盤を作ったことで、自分たちの10年を振り返ることができました。ニューヨークで録音した『LOVE』は、特に思い出深いです。実は当初、アルバム『NO MORE MUSIC』に収録する別の曲のレコーディングをする予定でした。でも、どうしても自分らが思い描く音になりそうもない……。たくさんの人に迷惑をかけると分かっていたし、『これもこれでありだよね』ってすることはできた。けど、4人でものすごく話し合い、やめる決断をしました。あのとき妥協しなかったから、今も自分たちはブレずに進めているんだと思います」

「ただ、スタジオは押さえてあるし、帰りの航空券を取り直すと逆にお金がかかる。せっかくならと、代わりに録ったのが『LOVE』でした。すごくいいレコーディングになって、みんなめちゃめちゃ気に入ったんですが、アルバムのカラーに合わなかったのでそれ以来ずっと眠らせていたんです。今回やっと披露できてうれしいし、あの頃のことを思い出せる特別な曲ですね」

「中学からずっと、メンバー4人で音楽の話をしている気がします。レコードも、音楽が好きになったあの頃から聴くようになりました。もともと僕には漫画やSF小説など、収集癖があるから、レコードも増えるいっぽう。多分、2000枚くらいはあるんじゃないかな。中学の頃は、たくさんCDが欲しかったけど、おこづかいは限られている。そこで、中古CDショップに通い始めたんですが、都内の大型店……disk unionやRECOfan(レコファン)みたいなお店って、中古レコードが隣り合わせに置いてあったりするんです。しかも、1枚500円くらいで買えるものも結構あったので、これはいいなと。高校生になってから、4人でお金を出し合って部室に小さいレコードプレーヤーを購入。レコードを持ち寄ってみんなで聴いていましたね」

バンドとしての目標は一貫して「世界制覇」

「最近またレコードが見直されているそうですが、同世代の友達はレコードを聴いたことがない人も多くて。友達を家に招いてレコードを聴かせると、『どうやって音が鳴るの?』って不思議がります。それで、構造を理解してもらうために、レコードの溝に折った紙の端っこを押し当てて回すんですよ。紙から振動が伝わって音が鳴るのにびっくりして、ほぼ確実に『すごい!』って感動してもらえますね」

「それを見て、僕も以前はそうだったなって。そういう純粋な感動、どうしても心が動いてしまうものが、僕にとっては今も昔も音楽なんですよね。この10年間、僕はずっと『音楽っていいよね』『好きなことをやれるって最高』ってことを歌い続けてきました。本当に好きなことなら、周りの評価はどうでもいいと思える。誰かの価値基準じゃなく、自分で価値を決めていける人が増えたら、この先もっといいことが起きるんじゃないかな……ということも含めて、僕は伝えられたらいいなと思うし、そのためにも自分が好きな音楽を作り続けたいですね」

「バンドとしての目標は、一貫して『世界制覇』です。デビュー前に米国ツアーをして以来、毎年海外でツアーをしてきたし、そういう地道な活動がつながっていけばいいなと。個人としては、もっとフットワーク軽くアウトプットしていきたい。仲のいい友達と気軽に曲を作って発信するのも、アーティストとして健全だと思うから。実は今、ソロ作が進行していて、コロナ禍のなか映像監督にリモートで指示を仰ぎながら、自室でプロモーションビデオを撮りました(笑)」

「さっきも言いましたが、僕は収集癖があるからモノは増えるいっぽうです。4年前に引っ越ししたとき、段ボールが95箱もあってあきれられました。今は……考えるのも怖いです。引っ越し当初、趣味のモノやインテリアにお金をかけすぎて、一番後回しにしたのが洗濯機。すぐに買い替えるつもりが、いまだに使っているんです。今、コロナの影響もあって洗濯って大事だし、いいかげん買い替えたい。スイッチを入れたら、ふかふかに仕上がるような、ハイスペックの洗濯機が理想です」

オカモトショウ(OKAMOTO'S)
1990年生まれ、ニューヨーク出身。 OKAMOTO'Sのボーカル担当。2010年3月、「S×SW2010」に日本人男性としては最年少での出演を果たす。そのまま全米6都市を回るツアーをおこない、5月に1stアルバム『10'S』をリリース。19年1月9日には8枚目となるフルアルバム「BOY」を発売し10周年イヤーを迎え、6月27日には初の日本武道館ワンマンライブ「OKAMOTO'S 10th ANNIVERSARY LIVE "LAST BOY"」が開催された。20年4月15日には初のベストアルバム「10'S BEST」をリリース。7月16日からフジテレビ"ノイタミナ"で放送されるTVアニメ『富豪刑事 Balance:UNLIMITED』のエンディング・テーマ「Welcome My Friend」を収録したEP「Welcome My Friend」を8月26日にリリース予定。その他、18年よりNHK・Eテレ「ムジカ・ピッコリーノ」のベルカント号・船長、ジュリオとして出演中。

(文 橘川有子、写真 藤本和史)

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