「GREEN JUKEBOX旅編」では草原を走る列車のデッキで、あいみょんが『ハルノヒ』を歌う

調査モニターからも、「あいみょんをテレビCMで見るのが新鮮で、爽やかで良い」「あいみょんの歌を聞いて元気になった」と彼女が印象に残ったという声が多い。「キレイな高原と歌がよく合っている。ビールがおいしそう」「このシリーズが大好きで、今回もアコースティックギターの音色と情景がぴったり」と「GREEN JUKEBOX」のCMシリーズを称賛する声も。また「このご時世、外出がままならないため、美しい景色にも癒やされる」「コロナウイルスが落ち着いたら旅行に行きたいと思う」とコロナ禍で自粛中という状況に照らし合わせての感想もみられた。CM好感要因は「音楽・サウンド」が最も多く、「出演者・キャラクター」「映像・画像」「心がなごむ」と続く。成人女性を中心に支持を集めた。

「GREEN JUKEBOX風編」では多部未華子の麦わら帽子が風で飛ばされる。帽子の視点からの映像をドローンで空撮した

CMの撮影地はニュージーランド。自然の緑あふれる情景を求めて、都市部から車で数時間かけてのどかな草原地帯に行ってロケをした。「旅編」は今回のために製作した専用列車を走らせて空撮するなど、淡麗グリーンラベルのCMとして過去最大級のスケールだった。「グリーンラベルのイメージに合うような造形にするべく撮影ぎりぎりまでこだわったので、撮影が無事終了したあとの美術スタッフの涙が印象的でした」(村上氏)

一方、「風編」の空撮は、空に舞う麦わら帽子の視点で風を表現しようとした。日の光を見ながらベストのカットを追い求めて、何度もドローンを飛ばして撮影したそうだ。CM撮影が初体験のあいみょんは、「最初こそ緊張された様子でしたが、多部さんとの女子トークに花が咲いたようで、中盤からは柔らかい表情で臨んでくださったかと思います」(村上氏)という。

肩の力を抜いていいオフの時間を

CMの効果もあって、4月以降、商品は売れ行きを伸ばした。「弊社の出荷実績では4~5月計で前年比約1割増です。リニューアルで話題化したこと、おいしさの進化と、糖質オフ系の人気も相まって、現在も好調を継続しています」(村上氏)

CM総研の関根心太郎代表は、高いCM好感度を得た理由をこう分析。「コロナ禍で外出自粛が長期化し、大型連休中もレジャーや遠出を控えていた消費者にとっては、草原を走る列車やあいみょんの伸びやかな歌声、多部未華子さんの気持ちよさそうな表情といったすがすがしい映像は、より一層魅力的に映ったのではないでしょうか。あいみょんさんは音楽番組以外でテレビ出演する機会がほとんどないため、初めて出演したCMであることも、関心を集めた理由と考えられます」

今回の新CMのコンセプトは「いいオフ♪グリーンラベル」で、「肩の力を抜いていいオフの時間を過ごしてもらいたい」という思いがこもっているそうだ。コロナ禍で不安な日々を送る消費者には、緑豊かな草原や川辺の光景やあいみょんの弾き語りの歌声がひとときの癒やしとなり、CMのメッセージがより心に染みたに違いない。

(日経エンタテインメント! 小川仁志)

■調査対象期間:2020年4月20日~5月19日(東京キー5局)
■当月オンエアCM:全2164銘柄
■東京キー5局でオンエアされたすべてのCMを対象に、関東在住の男女モニター3000人に、好きなCM・印象に残ったCMをヒントなしに自己記述してもらい、その得票数を足し上げたもの
■同商品の複数作品にオンエア・好感反応がある場合、代表作品は最もCM好感度の高い作品
■企業・銘柄名・作品名はCM総合研究所の登録名称であり、正式名称と異なる場合がある
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