年金改革法で会社員もiDeCo拡充 繰り下げ受給も利点いまさら聞けない大人のマネーレッスン

2020/6/29
年金改革法の成立で年金を増やす選択肢が増えることに(写真はイメージ=PIXTA)
年金改革法の成立で年金を増やす選択肢が増えることに(写真はイメージ=PIXTA)

皆さんは、年金の制度が改正されることをご存じでしょうか?

5年に一度の年金財政見通しの結果、5月29日に「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律(年金改革法)」が成立し、6月5日に公布されました。

年金は退職後の生活を支える、いわば「長生きのための保険」ともいえる存在ですが、今回の改正ではその年金を増やす選択肢が増えました。今回はその中から、年金の受取開始時期と、個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)の加入条件はどうなるのかについて、厚生労働省の社会保障審議会(厚労相の諮問機関)企業年金・個人年金部会の委員を務めるファイナンシャルプランナーの井戸美枝氏が詳しく解説します。

22年4月から「繰り上げ」「繰り下げ」の条件が変わる

まずは、年金の受取開始時期に関する改正をみてみましょう。

公的年金の受け取りは、原則65歳からですが、希望すれば、60~70歳の好きな時期から受給を開始することができます。受給開始を60~64歳に前倒しすることを「繰り上げ受給」。66~70歳に後ろにずらすことを「繰り下げ受給」といいます。

繰り上げ受給を選択すると年金額は減額され、繰り下げ受給を選択すると年金額は増額されます。繰り上げ・繰り下げは、1カ月単位で時期を選ぶことができます。

この制度が、2022年4月以降、以下のように変更されます。

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繰り上げ受給の損益分岐年齢は?