公立高校が大躍進。私立は医学部志向へシフト

さて、最近5年間の京都大学平均合格者数によるランキングを見てみよう。

実は1980年代後半から2010年代前半までは上位を私立が寡占していたのだが、この5年間平均の首位は大阪府立北野だ。4位には同じく大阪府立天王寺がいる。5位は近年甲子園出場でも話題になった滋賀の名門・膳所。前述・堀川は6位。公立の躍進が目立つ。

理由の一つには「堀川の奇跡」と同様に、学区の拡大がある。北野は2011年、普通科の他に文理学科を設けた。2016年の入学者からは全クラスを文理学科にした。学区の拡大は全国区的な流れである。しかしそれは同時に、公立高校の中で二極化が起こる可能性が増すことも忘れてはいけない。県下の優秀な生徒が一部のトップ校に集中してしまうのだ。

もう一つの理由には、私立進学校における医学部志願者増も挙げられる。たとえば洛南の京大合格者数の推移を見ると、1990年代前半には130人を超えていたものが、直近5年平均ではちょうどその半数になっている。一方、国公立大医学部合格者数では直近5年間平均で、全国3位につけているのである。

12位の旭丘と13位の東海は愛知県の学校である。旭丘は県立、東海は私立。2校は徒歩約10分の距離にあり、愛知県の公立トップ校、私立トップ校としてよく対比される。

愛知県の進学校は土地柄、京大にも東大にもバランス良く合格者を出すため単独のランキングではいずれも上位に来ないが、東大・京大・国公立大医学部合計の合格者数ランキングでは、旭丘は全国の公立高校で北野に次いで2位、東海は全国の高校で開成と灘に次いで3位につけている超進学校なのだ。

次回は国公立大学医学部のランキングを読み解く。

新・女子校という選択 (日経プレミア)

著者 : おおたとしまさ
出版 : 日本経済新聞出版社
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