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筋トレ嫌いもこれでハマる? 苦手意識を克服する方法

中野ジェームズ修一のカラダお悩み解消講座 第3回

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

カラダについてのお悩み、ありませんか? 体調がいまいちよくない、運動で病気を予防したい、スポーツのパフォーマンスを上げたい…。そんなお悩みを、フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんが解決します! 今回は、筋トレが嫌いという男性のお悩みについて。

今月のお悩み
筋トレが、ハッキリ言って嫌いです!

 30代、会社員の男性です。腹回りの脂肪が気になって、昨年、筋トレのテレビ番組を観ながら、久しぶりに筋トレをやりました。

 筋トレは、中学校時代の部活で散々やらされて以来、避けてきましたが、やった後は意外とスッキリして気持ちよかったし、それなりにパンプアップした感じもあったので、そのときは勢いでダンベルも購入しました。

 しかし、仕事が忙しく、少し間が空いたら、やる気が急速に落ちてしまいました。ダンベルも、今ではすっかりインテリアの一部に収まっています。

 今年に入り、コロナ禍の影響で2カ月間、自宅勤務になり、さらにお腹が出てしまい、今かなりヤバイ状態です。

 ところが、一刻も早く体を引き締めたいとは思うものの、体が重くなったせいか、筋トレもつらさしか感じられず、全然やる気が出ません。

 会社の上司や先輩のなかには筋トレ好きな人が多く、よく「経営者には筋トレにハマるが多いんだよね」などと聞かされたりします。

 そういう話を耳にすると、「はいはい、しょせん自分はその器じゃないですよ」と心の中で毒づいたりしています(笑)。

 そもそも、筋トレが好きになる人と、なれない人とでは、何が決定的に違うのでしょうか?

 そして自分は一生、筋トレが好きになれないまま終わるのでしょうか?

「達成感」が得られるかどうかが分かれ目

確かに、世の中には、筋トレが好きな人とそうではない人がいますね。フィジカルトレーナーである私のクライアントにも、筋トレが好きで積極的にやりたいという人と、できればあまりやりたくない、という人がいます。

筋トレ好きの人と嫌いな人。両者の決定的な違いは何でしょうか。それは、筋トレで「達成感」を得られているかどうかです。

相談者の方も言うように、筋トレにハマる人には、経営者が多い傾向があると感じています。それも、経営者が筋トレによって、きちんと達成感を得ているからではないでしょうか。

人が何かを達成したとき、"幸せホルモン"と呼ばれる脳内物質(神経伝達物質)の一つであるドーパミンが分泌されます。このドーパミンの作用によって、達成感が得られるのです。

例えば、料理がすごくおいしくできたとき、複雑なプラモデルが完成したとき、学生が難しい問題を解いたときなど、さまざまな場面でドーパミンが分泌されます。

前回(「コロナで外食控えたのに 太る人・太らない人なぜ違う」)も触れたように、ドーパミンが分泌されて達成感を味わうと、「これを再び味わいたい」と思うようになり、同じ行動を繰り返すようになります。こうして人は何かにハマっていくのです。

そして、経営者は、「ドーパミンが出て達成感を得る」ということに、とても積極的な人たちです。

経営者は、成功を重ねて「今」があります。大きなプロジェクトを実現した、利益を増やした、組織を大きくした……。仕事でこうした数々の成功を収めるたびに、ドーパミンがドバドバと分泌されるため、すっかり「ドーパミンが欲しい人間」になっているのです。

ところが、会社が軌道に乗ってしまうと、仕事ではそう簡単には達成感が得られなくなります。すると、多くの経営者が、無意識のうちにほかの分野で達成感を求めようとするのです。

筋トレに励んで肉体改造したり、トライアスロンに挑戦したり、セスナの免許を取ったり……。仕事以外でも、貪欲に新たなチャレンジをしていきます。

高すぎる目標を設定するから嫌になる

それでは、筋トレが続かない人は、そんな経営者とは違う、消極的な人たちでしょうか? 私はそうは思いません。

筋トレ嫌いという人は、多くの場合、トレーニングの目標を高く設定してしまっているのです。

私たちトレーナーが最初にクライアントの要望を聞くとき、挫折しやすい人は「2週間でお腹を凹ませたい」「1カ月で体重を10kg落としたい」など、非常に高いハードルを掲げる傾向があります。

高い目標をクリアするためには、食事のコントロールは厳しくなり、トレーニングの内容も非常にハードになります。すると、チャレンジしても失敗に終わり、ドーパミンは分泌されず、達成感を得られません。

こうした挫折の経験が重なると、トレーニングそのものが嫌いになってしまうのです。達成感もなく、筋トレのつらさだけを味わうのですから、当然でしょう。 逆にいうと、「正しい目標設定」さえできれば、それまで筋トレが苦手だった人も、筋トレにハマれる可能性があります。

私は、クライアントと話し合って、その人が達成できる可能性が50%ぐらいになるように目標を設定します。

達成できる可能性が低すぎるのは問題ですが、簡単にクリアできる目標にしてしまうと、達成感があまり得られません。だからこそ、50%ぐらいがちょうどいいのです。

経営者は、この目標設定の見極めがうまい人が多く、筋トレでも着実に成果を出しているように感じています。ビジネスで失敗すれば損失も大きいですし、かといって簡単に実現できる目標を掲げていても会社は成長できません。ですから、目標の設定に慣れているのでしょう。

達成できる可能性を「50%」に調節

相談者の方にお勧めしたいのは、筋トレを始める前に、まずは具体的なトレーニングプランを書き出してみることです。

例えば、腕立て伏せと腹筋運動を、「20回×3セット、週4日」やるのは難しいかもしれませんが、「20回×1セット、週1日」では簡単すぎるでしょう。それなら、「20回×2セット、週3日」なら、ちょうどいい目標設定かもしれません。

そして、目標が「楽々と」できるようになったら、回数や負荷を上げたり、種目を変えたりして、段階的に目標のレベルを上げていきます。そうすれば、筋トレによって繰り返し達成感を得られるのです。

どうしても目標設定がうまくできないという場合は、最初だけでもトレーナーなどの専門家に相談するといいでしょう。そのうち自分自身で目標設定ができるようになり、一人でも筋トレが続けられるようになります。

さて、多くの人がトレーニングの目標を正しく設定できないのは、メディアからの影響が大きいと感じています。

「1日5分でやせる」「30秒でくびれる」などのうたい文句が、あちこちで飛び交っているため、「1週間で3kgぐらいやせられるでしょう」などと、過剰な期待を抱いてしまうのです。

ところが、実際に始めてみると、そう簡単にはいきません。運動しても成果が出ないので、当然、達成感も得られないまま、失敗体験というネガティブな印象だけが残ってしまうのです。

誰だって運動する前は嫌なもの

筋トレが好きになるためには、正しい目標設定をすること以外にもポイントがあります。

相談者の方は以前、筋トレしたときに、「気持ちよかった」「スッキリした」という感覚を味わっています。実は、この感覚こそが大切なのです。

運動を始める前は、ほとんどの人が「面倒だな」「嫌だな」と感じるものです。私は帰宅後のランニングが習慣ですが、トレーナーの私でさえ、疲れて帰った日は「あ~、今日は走りたくないなあ」と思います(笑)。

でも走り終わった後は、必ず「あ~、気持ちよかった」「やってよかった!」となります。ですから、筋トレをする前に憂鬱な気持ちになったら、やり終わった後の爽快感を思い出してください。

また、相談者の方は、学生時代に部活動で筋トレをやって、それ以来、ネガティブなイメージがついてしまっていますね。それも、筋トレが嫌いな原因になっているようです。

実は、筋トレにハマっている人のなかには、学生時代は部活動で筋トレをやっていなかった、という人も多いのです。むしろ運動が苦手だった、という人も少なくありません。

過去に部活動の筋トレで嫌な思いをしなかった分、先入観がないまま筋トレを始めることができたのでしょう。しかも、真面目に取り組めば結果がついてくるので、運動が苦手だった人でも、自分のカラダが変わっていく達成感を覚え、筋トレにハマっていくのです。

昔に植え付けられた「嫌なもの」という認識は、新たな体験によって書き換えられます。ぜひ、部活動の苦い経験は一度脇に置いて、自分のための筋トレにトライしてみてください。

これは筋トレだけに限った話ではありません。ランニングや水泳といった有酸素運動や、バスケットボールやサッカーなどのチームスポーツ、あるいはサーフィンや登山でも、「苦手だな。嫌だな」と思う運動でも、先入観を捨て、正しい目標設定で取り組めば、楽しくハマれるのです。

【中野さんからのアドバイス】
筋トレの苦手意識を克服するなら…

▼筋トレで達成感が得られるようになれば好きになる
▼トレーニングの目標は達成の可能性が50%になるよう設定
▼目標を楽々できるようになったらさらに負荷を上げる
▼トレーニング前は誰でも憂鬱なもの。終わった後の爽快感を思い出して!

(まとめ:長島恭子=ライター)

[日経Gooday2020年6月17日付記事を再構成]

中野ジェームズ修一さん
スポーツモチベーションCLUB100技術責任者/PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー。フィジカルを強化することで競技力向上や怪我予防、ロコモ・生活習慣病対策などを実現する「フィジカルトレーナー」の第一人者。元卓球選手の福原愛さんなど、多くのアスリートから絶大な支持を得る。早くからモチベーションの大切さに着目し、日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナーとしても活躍。『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

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