資料組み合わせ 新コンテンツも

図書館などのデジタルアーカイブの魅力は、自宅からいつでも閲覧したり、慎重な扱いが必要な古文書なども容易に見られたりする点にある。一般の利用者にも身近なツールになっている。

ランキングでは膨大な蔵書をもつ国立国会図書館のデジタルアーカイブが多く並んだ。上位から漏れたが、大阪市立図書館の「Webギャラリー」、神奈川県立図書館の「明治150年記念アーカイブ:躍動する神奈川・明治新時代」など郷土史の観点でまとめられたものも多い。

大半のアーカイブは基本的に独立型だが、リンクなどで参照できるようにすれば、埋もれていた資料などの発見も期待できる。土屋文明さんは「個々の資史料を組み合わせることで新しいテーマコンテンツを構築できる可能性もある」と指摘。国立国会図書館が試験運用する「ジャパンサーチ」では、国内の著名な美術館、図書館が連携し、閲覧可能なコンテンツは120万点を超す。新1万円札の図柄に採用される渋沢栄一の記念財団や東大もつながり、有用な資産を公開している。

■ランキングの見方 ポイントは10人の専門家の評価を点数化。デジタルアーカイブの名称と提供元。末尾にURL。写真は各図書館や団体が提供。

■調査の方法 専門家への取材をもとに国内の主要デジタルアーカイブを23個リストアップ。「展示の充実度や資料価値」「完成度」「歴史好きの大人から見た面白さ」の3つの観点から、デジタルアーカイブや日本史に詳しい専門家が1位から10位までを順位付けし、編集部で集計した。(木ノ内敏久が担当しました)

■今週の専門家 ▽植村八潮(専修大学教授)▽北方佐也加(「進研ゼミ 大学受験講座」教材開発担当)▽久世均(岐阜女子大学デジタルアーカイブ研究所長)▽竹内秀一(日本修学旅行協会理事長)▽田山健二(TRC―ADEAC社長)▽土屋文明(代々木ゼミナール日本史講師)▽福井健策(骨董通り法律事務所弁護士)▽向平由子(ドキュメンタリー新社代表取締役)▽矢野逹也(凸版印刷文化事業推進本部本部長)▽山川道子(プロダクション・アイジー アーカイブグループリーダー)=敬称略、五十音順

[NIKKEIプラス1 2020年6月20日付]


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