■6位 江戸・東京デジタルミュージアム 410ポイント
庶民の生活学ぶ入門編に◎

<東京都立図書館> 江戸の娯楽、ファッション、グルメなど当時の江戸庶民の生活を知る「大江戸ウェブマガジン」(北方さん)といった趣向だ。「江戸のポップカルチャーを学ぶ入門編として最適」と土屋さんは太鼓判を押す。

目を引くのはトップページ。植村さんは「雑誌の目次のようにデザインされていて、コンテンツへの誘導が図られている」と評価する。例えば「大江戸エンターテインメント」をクリックすれば、横に「歌舞伎」「大相撲」「落語」の小分類が表示され、スムーズに誘導される。

https://www.library.metro.tokyo.jp/portals/0/edo/tokyo_library/

■7位 WEB版明治維新資料室 390ポイント
吉田松陰の事績わかりやすく

<山口県立山口図書館、山口県文書館> 今の山口県一帯を支配した長州藩は倒幕の中心的存在として大きな役割を演じた。その精神的支柱となった松下村塾の吉田松陰などの事績を紹介している。

植村さんは「郷土資料を明治維新というテーマに仕立てて成功している」と指摘。吉田松陰の関連資料は幕末資料と手際よく関連づけられて整理され「画像が細部まで閲覧できるのが良い」と矢野さんは評価する。「資料の分類がわかりやすく、目的の本以外に調査を広げる際に便利」(向平さん)との声も。

https://trc-adeac.trc.co.jp/WJ11C0/WJJS02U/3500115100

■8位 江戸の数学 350ポイント
「腕試し問題」で難問に挑戦

<国立国会図書館> 「和算」は江戸時代に発達した日本独自の数学だ。明治以降、西洋数学が学校で教えられるようになって表舞台から消えたが、今も根強い和算ファンがいる。代数、幾何、解析の分野で高度な水準に達していた和算家の系譜をひもとくとともに、和算関連資料の全文画像を紹介している。

田山健二さんは「江戸時代にいかに日本人の知的レベルが高かったのかがよくわかる」と指摘する。和算家同士でやり取りした設問・回答集や「腕試し問題」で実際に自分で難問に挑戦することもできる。

https://www.ndl.go.jp/math/

■9位 写真の中の明治・大正 290ポイント
各地のにぎわい よみがえる

<国立国会図書館> 明治・大正時代の建物や街のにぎわいを撮影した写真集。東京、関西、東北の地図上のポイントをクリックするとそこで撮った写真が示される。向平さんは「デジタルアーカイブのお手本のような構成で膨大な資料がシンプルにわかりやすく分類されている。専門家、一般人どちらが使っても満足できる」と評価する。

「現在が過去と確実につながっていることがわかって、ずっと見ていても飽きない」(北方さん)。「刊行物をスキャンした画像のため不鮮明だが、各地の古写真は手放しで面白い」(田山さん)。

https://ndl.go.jp/scenery_top/

■10位 近代日本とフランス 270ポイント
日仏の深いつながり追う

<国立国会図書館> 近代以降の日仏の文化往来や技術交流を2部構成で紹介。第1部の「日本の近代化とフランス」では、ルソーなどフランス政治思想の受容の歴史や、同国の技術支援で誕生した官営工場などを紹介。第2部の「文化の日仏交流」では文学、絵画、音楽の各分野でのフランスの影響をたどっている。

「日本人はフランスへの憧れが強い。近代日本が同国の思想、文化を受け入れ、咀嚼していく過程を実感できる」(北方さん)。「『文化』を独立させて2部構成にしたのも理解しやすい」(土屋さん)。

https://www.ndl.go.jp/france/

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