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コロナ禍で広がるリモート営業 スキル磨く女性たち

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NIKKEI STYLE

新型コロナウイルスの感染拡大でパソコンなどの画面越しに商談する非対面の営業手法が広がっている。営業職女性は増えているが、従来は訪問などの体力的な負担が大きく、不利な面があった。わかりやすい資料作成など非対面でニーズが変わり、女性たちのスキル磨きが始まっている。

「医療機関への訪問ができないなか、部下とウェブ面談のロールプレーイングをやり、営業トークを磨いた」「資料を作成する際は、色の濃淡をつけた方が見やすくなりますよ」。13日、オンライン座談会に集まったのは外資系医療機器メーカーやIT企業などで営業職につく女性8人。非対面営業の悩みや資料作成のコツなど情報交換をした。

非対面営業は新型コロナウイルス拡大を境に、一気に広がった。一般社団法人「営業部女子課の会」(東京・港)が4月に実施した調査では「今後、非対面の営業ニーズは増えると思うか」という質問に、営業職の男女計315人のうち88%が「増える」と回答。営業現場では非対面の流れが浸透しつつある。

変化を先取りし、既に営業手法を見直したのが明治安田生命保険だ。2020年度は新規顧客の開拓をやめ、非対面を中心とした既存顧客との関係強化に切り替えた。営業職員は昨年配布されたタブレット型端末とスマートフォンを使い、既存顧客に保険料のコンサルティングや補償内容の変更などの手続きを行う。顧客との連絡回数を営業職員の目標・評価とする。

製薬大手の米イーライ・リリーの日本法人(神戸市)は3月から全国の営業所でオンライン説明会を開始。従来、1人の営業職が医師を何時間も待っても、話せる時間はわずかで、労働生産性の向上が課題だった。オンライン説明会では1人の営業職が複数の医師を対象に説明。医師にとっても自分以外の参加者がどの点に興味を示し、現場でどう薬を処方するかなど情報を得られて好評という。

たばこ大手の米フィリップ・モリス・インターナショナルの日本法人(東京・千代田)は全国に緊急事態宣言が発令された4月中旬、リモート営業に切り替えた。営業では企業の人事や総務部を相手に社内の喫煙環境のコンサルティングや、加熱式たばこのセミナー開催を提案している。

画面上では商品特性が伝わりにくい。チームで動画を撮影し合い「実際には触れなくてイメージしづらいから、ゆっくり話すよう意識して」などと指導。営業トークを刷新し、5月から本格的にリモート営業を展開。時間や場所の制約がなく、顧客の都合に合わせられるため、関係構築にプラスになっているという。

緊急事態宣言が解除されたが、営業現場で従来の対面式に戻そうとする動きが目立たないのは、非対面営業のメリットが多いからだ。女性8人のオンライン座談会では「仕事の効率が上がった」「飲み会が減り、健康管理の面でよかった」などの意見が出た。営業部女子課の会の調査では「遠方顧客との商談機会の増加」を挙げる声もあった。

男女問わず、非対面の営業に必要なのは「わかりやすい資料の事前準備や顧客からの要望に対する迅速な対応力」と太田彩子代表は説明する。子育てや介護など家庭との両立を求められ、不利と感じていた女性もスキルを磨くことで有利になる可能性がある。

やる気よりも情報分析力 明治安田生命社長

業界でも先駆けて非対面を中心とした既存顧客との関係強化を打ち出した明治安田生命保険。現場改革の狙いを、根岸秋男社長に聞いた。

――20年度は営業職員の保険契約目標をなくした。

「当社では10年ほど前から既存顧客へのアフターフォローに力を入れてきた。既存顧客を大事にできない会社は、新規顧客にも選んでもらえないと思う。今回の新型コロナで家計が苦しくなる既存の顧客の数は多く、保険料のコンサルティングなどやるべきことは山ほどある。新型コロナを機に既存顧客との関係をより一層深めていく」

――既存顧客との関係構築を非対面とするのはなぜか。

「生命保険営業のあり方は以前から壊さないといけないと考えていた。多様性の時代になり、対面ではなく電話やSNSなど、顧客により連絡を取りやすい手法も異なる。保険商品だけでなく、顧客との接し方もオーダーメードにしなければならない。そう考え、19年9月にデジタル機器を配布し、契約手続きに必要な書類をスマホのカメラで撮影し、画像を送ってもらう仕組みなどを導入した。新型コロナは制度疲労した営業手法を改革するチャンスだ」

――非対面営業の強化で、営業職員に求めるスキルは変化するのか。

「対面営業が中心だった時代はやる気に満ちあふれた人材を求めていたが、今後はデジタルを使いこなし、情報を分析する力が必要。顧客ごとに商品やアフターフォローをカスタマイズし、顧客満足度の向上につなげていく」

――21年度は新規顧客開拓を再開する予定か。

「再開するが、デジタル化で変わるだろう。これまでは出会いから契約までのプロセスのうち、8割が対面だったが、2割で済むかもしれない。営業現場の効率を高めることで新規顧客の開拓に多くの時間をかけられるようにする」

商品の中身、より重要に

非対面営業の広がりは、営業現場の変革だけでなく、顧客が商品やサービスの購入を決める判断基軸も変化させそうだ。オンライン座談会では「顧客に対し、商品の詳細な情報が求められるようになった」という声が出た。非対面営業になることで、営業の人柄の良さを売ることは難しくなり、顧客は商品やサービスの中身を吟味する時代に突入している。

これまで日本の営業は「足で稼ぐ」と言われるように、現場の長時間労働に頼る部分が多かった。アフターコロナ時代は非対面営業の活用による女性営業の活躍に加え、自社の製品力を再考できた企業が勝ち組になりそうだ。

(長江優子)

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