Surface Go 2はwithコロナ時代の最適マシンか

日経クロストレンド

通信機能では無線LANの最新規格である「Wi-Fi 6」に対応しているほか、SIMカードを取り付けたりeSIMを利用すると携帯電話回線を使ってインターネットに接続できるLTE対応モデルを引き続き用意する。SurfaceシリーズのLTE対応モデルは、外出先でインターネットを利用したい人を中心に一定の人気があった。新型コロナウイルス感染拡大の影響によるテレワーク需要の増加で、自宅にインターネット接続環境がない人や、接続環境はあるが回線速度が遅い人などにも人気が広まっているという。

「テレワーク需要によりSurfaceシリーズ全体が人気だが、その中でも特にLTE対応モデルの需要が高まっている。LTEを活用してストレスなくネットワークに接続でき、モバイルPCとして外出先で利用したい人だけでなく、テレワークで自宅にインターネット接続環境が必要になった人もターゲットになる。企業ユーザーにとって、在宅勤務の社員に適切なネットワーク環境を与えられるデバイスだ」(小黒本部長)

操作性、拡張性は変化なし

PCとして使うために必須のキーボード兼カバーは別売だ。従来モデル用の製品と互換性がある。本体にマグネットで取り付けるタイプで、根元を折り畳んでキー入力しやすいように角度を付けられる。やや固めのキータッチでキーピッチは狭いが、それほど窮屈さは感じられない。慣れてくるとタッチタイピングも十分可能だ。自宅やオフィスで利用する際は、外付けキーボードを使ってもいいだろう。ディスプレーはタッチ操作対応で、オプションのペンを使った入力も可能だ。

キーボード兼カバーとペンはオプション
キーボードの取り付け部分を折り畳むことで、入力しやすいように角度を変えられる

拡張端子はUSB Type-Cが1つあるほか、付属のACアダプターを取り付ける独自の接続ポート、ヘッドホンジャック(音声入出力端子)、micro SDXCカード対応のメモリーカードスロットとなっている。本体の拡張性は低いので、例えば有線LANを使いたい、USB Type-Aを使いたいといった場合は外付けアダプター類が必要だ。オプションで複数の拡張端子を備えた拡張ドック「Surface Dock 2」も用意する。

コンシューマー向けモデルはOSにWindows 10 Home(Sモード)を搭載し、Excel、Word、PowerPointなどを含むマイクロソフトオフィス Home & Business 2019が付属する。直販価格はPentium Gold、4GBメモリー、64GBストレージ搭載モデルで5万9800円(税別)からだが、マイクロソフトオフィスの価格が含まれていることを考えると、コストパフォーマンスは高いと言えるだろう。

文科省は生徒1人1台を構想

日本マイクロソフトはSurface Go 2の携帯性の高さと価格の安さを強みに、教育市場を狙っている。重視しているのは、文部科学省が推進する「GIGAスクール構想」だ。全国の学校で生徒に1人1台の端末を持たせ、高速大容量の通信ネットワークを整備する構想で、小中学生の端末購入に1台につき最大4万5000円の補助が出る。Surface Go 2は教育機関向けモデルが4万7800円からと価格が抑えられていて導入しやすくなっている。

教育市場向けとしては、NECやDynabookなどが小型で安価なタッチ対応PCを発売している。Surface Go 2は、それらと比べて薄く軽くコンパクトな点が大きな強みとなっている。

「薄く軽いSurface Go 2は、小学生がランドセルに入れて持ち運ぶのに適している。教育市場に向けて、子供に最適化した長さ11センチのペンも用意した。キーボードを使って日本語入力を学べ、小学生が利用するのに最適なデバイス」(小黒本部長)

背面のカメラは、校外学習で植物などを撮影して発表するといった教育でも活用できる

Surface Go 2はマイク性能を強化したことで、ビデオ会議やオンライン授業で利用しやすくなった。さらにLTEモデルなら自宅に無線LAN環境がなくても仕事や勉強に利用できるなど、モバイルPCとしての機能を法人市場や教育市場に向けてうまく当てはめている。これで小型軽量かつ価格も手ごろとなれば、withコロナ時代の端末として有力な選択肢に挙げられても不思議ではない。従来モデル以上に幅広いユーザーに使用される製品になりそうだ。

(ライター 湯浅英夫、写真 スタジオキャスパー)

[日経クロストレンド 2020年6月12日の記事を再構成]

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