ベンツGLS 巨体でもエレガント、先進技術も充実

2020/7/12
クリーンディーゼルエンジンを搭載するSUV「メルセデス・ベンツGLS400d 4MATIC」を試乗した(写真:田村 弥、以下同)
クリーンディーゼルエンジンを搭載するSUV「メルセデス・ベンツGLS400d 4MATIC」を試乗した(写真:田村 弥、以下同)
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メルセデス・ベンツのフラッグシップSUV「GLS」がフルモデルチェンジ。クリーンディーゼルエンジンを搭載する最新型はどんなクルマに仕上がっているのか、3列シートの使い勝手を含めリポートする。

日本の道ではデカさが際立つ

日本人の目にはどうにも“うすらデカい”と感じるバンを、“ミニ”と称してはばからない北米市場。そこでスリーポインテッドスターを付けたSUVのトップを張るのが、メルセデス・ベンツGLSである。20世紀の終わりに、“アラバマ・メルセデス”の異名を取った「MLクラス」が生産されて以来の、タスカルーサ工場で生産される。

念のため確認しておくと、GLSのネーミングは、メルセデスのSUVを意味する「GL」にハイエンドモデルの「S」を組み合わせたもの。以前は単に「GLクラス」と呼ばれていたが、SUVラインナップの拡充に対応してヒエラルキーを明示するため、先代の途中からGLSとなった。だから、2019年のモデルチェンジで登場したこの最新世代が、ある意味最初の“真正”GLSといえる。

新しいGLSは、旧型より60mm延長された3135mmのホイールベースに、全長5220mm(「AMGパッケージ」装着車。以下同じ)の3列シート7人乗りボディーを載せる。全幅は2030mm。全高は1825mm。堂々たる体躯(たいく)である。やはり北米生まれの弟分「GLE」でさえ極東の島国では少々もてあますサイズだから、いわんやGLSをや。

ただ太平洋の向こう側では、トップSUVの5m超えは当たり前。ドイツ勢ほか、キャデラック、リンカーンといったプレミアムブランドはもとより、むしろ庶民派のシボレーやGMCの方が大柄で、さらに実用的なピックアップトラックでは6mオーバーも驚くにあたらない。かの地では、クルマのビッグサイズは“押し出しのため”だけではないのだ。

2019年4月のニューヨークモーターショーでデビューした、新型「メルセデス・ベンツGLS」。2006年に登場した「GLクラス」から数えて3代目にあたる
3列7人乗りのSUV「GLS」。全長5m以上、全幅2mオーバーの堂々とした体格を誇る

ただよう“プレミアムの余裕”

駐車場に止められた新型GLSを前にすると、絶対的にはたしかにデッカいが、意外や威圧感はそれほどでもない。メルセデスの乗用車系は、近年、尻下がりのイメージをまとったエレガントなスタイルとなっており、ニューGLSもそうした上品路線に沿ったか、ソフトでシンプルなボディーパネルを用いた穏やかな外観を採る。デザイナー言語では「Sensual Purity(官能的純粋)」ということになるそうだが、ことさらイキる必要のない“プレミアムの余裕”といったところでしょうか。試乗車は内外装をスポーティーに仕上げるAMGラインをオプション装着していたが、21インチのAMGホイールが言いしれぬ迫力を醸すほかは、全体に節度ある姿に抑えられている。

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