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スープに合わせる麺も、手間ひまを度外視した自家製。手打ち、手もみを徹底的に施し、数日間かけて熟成させた麺は、本場・白河で提供される麺に比べると、やや細めだが、スープを過不足なく持ち上げ口元へと運び込む力強さが魅力。プルンとした食感は申し分なく、そのクオリティーは、オープンしたばかりの店とは思えないほど高い。

トッピングの完成度の高さもピカイチだ。国産豚のもも肉を炭火でつるし焼きにしたチャーシューは、本場・白河ラーメンの炭火焼きチャーシューに負けずとも劣らない会心の出来ばえ。

「今後も様々な人たちの意見を参考に、味のブラッシュアップを図っていきたい」と砂田店主。

コロナ禍のまっただ中という最悪のタイミングでの開店に関わらず、評判が評判を呼び、日によっては公式の営業時間終了を待たずして完売するほどの人気ぶり。訪問するなら、オープン前に店前にアクセスする位の気概を持って臨むのが正解だろう。

今年2月、千葉県の東中山にオープンした「麺屋咲」

◆麺屋咲【千葉県:東中山】

食べ進めるにつれ、移ろう味わい!店主の想いこもる渾身(こんしん)の1杯を堪能せよ

「ラーメンは素材の選び方や調理の仕方の違いで無限の味わいが創り出せる魅力的な料理。ひとつの丼の中で味を表現するというラーメンならではの特長もある。そういう条件の下、どこまで食べ手に喜ばれる1杯を創り出せるかを考え抜くのが、ラーメン職人の醍醐味だと思うんです」

そう語る店主、福田真士氏が千葉県船橋市東中山の地に『麺屋咲』を構えたのは、今年2月18日のこと。

食べ進めるにつれて、食べ手が感じ取るうま味が刻一刻と変化する

店主は試行錯誤の末、仕上げに注ぎ込む香味油について、丼手前側と奥側とで異なる種類のものを用いるというギミックを編み出した。手前側の油(シイタケ・アンチョビ・ポルチーニを使用)とスープが交ざり合えば、豊かなコクと重厚なうま味が生まれ、奥側の油(キインメダイ・ショウガ・ニンニクを使用)とスープが一体化すれば、ほうじゅんな香りと華やかなうま味が立ち上がる。

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