編集者の爽(新川優愛)は、夫の一真(小池徹平)と恋人のような関係。充実した毎日を送っていたが、一真の不倫が発覚。それを皮切りに、信頼していた人たちの裏切りが次々と押し寄せ、幸せな日常が崩れ去る。そんななか、偶然再会した高校時代の元恋人・秋山(町田啓太)が、爽の唯一の心の支えになっていく。

読売テレビ制作の『ギルティ~この恋は罪ですか?~』(日本テレビ系)は、「登場人物、全員裏切り者。」がコンセプトのラブサスペンスだ。累計発行部数150万部を超える丘上あいのマンガが原作となる。
プロデューサーの中間利彦氏は、「裏切りには隠された謎があります。緻密なストーリーで、登場人物のキャラクターも立っているのはマンガ原作ならでは」と話す。「木曜24時台のこの放送枠を、F1層(20~34歳の女性)をメインターゲットにしたいと思っていて、エッジの効いた物語が女性視聴者に響くのではと考えました」(中間氏、以下同)。
キャストの怪演に注目

見どころは、衝撃的な裏切りの数々だ。第2話では、爽になついていながら、一真と関係を持っている瑠衣(中村ゆりか)の裏の顔が明らかに。「人の裏切りはなぜか気になるもの。予測したり、SNSで話題にしたくなる展開を狙っています。そして、裏切りを演じるということで、自ずとキャストのみなさんが怪演になっていく。そこにも注目してほしいです」
脚本は、『大恋愛~僕を忘れる君と』(2018年)を大石静と共に執筆した泉澤陽子がメインで担当。復讐劇の『ブラックスキャンダル』(18年)なども手掛けており、恋愛ものだけでなく、ミステリーやサスペンスにも定評がある。演出は、マンガ原作の『ラブリラン』(18年)でプロデューサーを務めた河原瑶がチーフで担当している。「不倫やドロドロした人間関係だけでなく、精神的に落ち着ける秋山とのシーンは、正統派のラブストーリーとして見られる質感にしたかったので、女性のスタッフに中心となってもらいました」
周りに裏切られ続けて、吸い寄せられるように爽は秋山のもとに行ってしまう。「応援したらいけないけれど、応援したくなる。そんな純愛的な要素がどうなるのかが、もう1つの軸となります。放送後には、公式HPの相関図を更新しますので、このドラマを楽しむヒントにしてほしいです」
(ライター 松下光恵)
[日経エンタテインメント! 2020年6月号の記事を再構成]