どこか和を感じさせ、日本らしさを醸すマンダリン オリエンタル 東京のロビー

ゲストのあらゆる要望に応えるコンシェルジュの存在は、心強い。スタッフ全般の丁寧なサービス、そしてコンシェルジュの質の高さでよく知られるのが「マンダリン オリエンタル」。「マンダリン オリエンタル 東京」の開業でチーフコンシェルジュだったのは、最も権威の高いコンシェルジュ国際団体「レ・クレドール」日本支部の会長だった。こうした優れたコンシェルジュを育成するためには、充実したトレーニング、報酬、キャリアアップの機会などが欠かせない。

上品な紫がインテリアのアクセント。「マンダリンオリエンタル 東京」は都心立地でシックでモダンな雰囲気だ

伝統を受け継ぐ老舗ブランド「マンダリン オリエンタル」の根底にあるのは“伝説的なサービスと品質”。それはソフト・ハードの両面に及ぶ。世界どこでも同じというのではなく、それぞれの土地柄や文化を取り入れながら設計されているという。

これぞ、マンダリン オリエンタルならではのサービスというものにかつて出会ったことがある。シンガポールのマンダリンに宿泊した際、館内のどこかにピアスの片方を落としてしまった。チェックアウトの際、コンシェルジュにその旨告げたら「ピアスの写真を撮らせてください。探します」と。小さなもので、おそらく見つからないだろうと半ばあきらめていたのだが、その2日後に「発見しました!」と連絡があった。

マンダリン オリエンタル シンガポールの眺めのよいラウンジで受けるおもてなし

ホテルの全スタッフが情報を共有し、探し出してくれたのに頭が下がると同時に、大切にしていたピアスだったので、喜びはひとしお。急ぎ御礼のメールを送ったのを覚えている。

顧客とのそんなドラマの一つ一つが、また次のおもてなしへとつながる。勤務歴が長いスタッフが多いマンダリン オリエンタルのレガシーは、こうして築き上げられたものなのだ。

小野アムスデン道子
世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスに。東京と米国・ポートランドのデュアルライフを送りながら、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。日本旅行作家協会会員。