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どうなる統計調査 新型コロナで難しい対面、質に課題

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NIKKEI STYLE

新型コロナウイルスの感染拡大で官民の調査活動に変化が起きています。調査対象となる世帯や企業に調査員が足を運んで趣旨を説明したり、対面で話を聞いたりするのが難しいためです。インターネットや郵送による回答を推奨する動きが広がっていますが、調査の質の低下を懸念する声もあります。

総務省が5年に1回実施している国勢調査もその一つです。今年は日本で国勢調査を始めてから100年の節目の年にあたり、秋に調査を実施する予定です。従来、調査員が各世帯に調査票を持参し、調査の趣旨を説明してから手渡していました。調査員は時間をおいて再び世帯を訪問し、内容をチェックしたうえで回収します。回答は郵送やネットでも受け付けてきましたが、調査員による訪問を中核に据えた調査だといえます。

コロナ禍のなか、今年は調査票の手渡しをやめる予定です。「インターホンで話をしてから郵便受けに入れるといった工夫をしながら調査を進めたい」と総務省の担当者は説明します。回答は郵送やオンラインが中心になるため、記入漏れへの対策を検討中です。結果の公表は当初予定の2021年2月より遅れる見通しです。

各種の調査を担当する経済産業省などもネットや郵送への切り替えを表明しています。各省庁が精度が高いデータを集められるかどうかは、国の統計の信用を左右します。

コロナ禍は民間の調査活動にも影響を及ぼしています。民間調査会社、日本リサーチセンター(東京・墨田)は3~5月、全国を対象とする訪問調査を中止しました。調査員が感染予防を十分にしても、調査対象から協力を得るのは難しいと判断したためです。同社は「多様な人からの意見を集めるには、調査対象と対面で接触する機会が大切」(中村美生・執行役員管理本部長)とみており、コロナ禍の情勢を見極めながら訪問調査の再開を計画しています。

官民の間でネット調査が一段と活発になりそうですが、調査費用を節約しやすい半面、回答者の属性に偏りが生じやすいといった問題があります。

銀行の調査部門出身で、長年、様々な調査活動に携わってきた徳田賢二・開志専門職大学教授は「調査で現場に足を運ぶと、回答者が置かれている環境を含めた現場の生の状況がわかり、一次情報としての精度の高さを保てる」と言います。足を運んできた調査員に対して、回答者側も安易には答えにくく、「本音ベースで回答する動機が働く」と対面調査の大切さを強調します。政府や民間の調査の質を維持するために何が必要か、知恵を絞るときです。

中村美生・日本リサーチセンター執行役員管理本部長「対面での調査に理解を」

コロナ禍のなか、民間調査会社は今後、どのように活動するのでしょうか。日本リサーチセンターの中村美生・執行役員管理本部長に聞きました。

――御社の調査活動の現状は。

「全国が対象の訪問調査を毎月実施していましたが、3~5月は中止せざるを得ませんでした。この調査は、複数の依頼先からの委託調査と自主調査を同時に実施する『乗り合い』方式で、余暇や仕事、生活といった幅広い分野から毎回、テーマを選んでいます。全国200地点の調査員が世帯を訪問し、調査の意図を説明してから調査票を渡します。調査員は、回答者が調査の条件に合う人かどうかを確認し、回収にも足を運んで全体で1200のサンプルを集めます。緊急事態宣言が全国で解除されたのを受け、6月末にも調査を再開する方向で準備を進めています」

「街頭で一般の人に声をかけ、会場に誘導して特定の商品のイメージや使い勝手などを尋ねる『会場調査』も中断しています。会場には1度に20人くらいの人が集まり、3密の状態になりやすいためです。消毒やフェイスシールドといった感染予防の準備を整え、再開のタイミングを探っています」

――対面調査の利点は。

「当社が対面調査を重視しているのは、サンプリングの偏りをなくし、できる限り無作為な回答を得るためです。ネット調査でも精度を高める工夫はできますが、対面のほうがより精度を高めやすいのです。民間で活発なネット調査では、あらかじめモニターになっている人から回答を集める方式が多いですが、特定の層の声が集まりやすい面があります」

――オンラインでの調査に切り替えられる調査はありますか。

「当社は一定の条件を満たす人を会場に呼んで内面を掘り下げるインタビュー調査も実施してきました。こちらはオンライン化が可能なので準備を進めています」

――今年は国勢調査でも、調査員による調査票の手渡しをとりやめ、郵便受けに入れる予定です。調査の結果に影響が出ないでしょうか。

「国勢調査ではもともと回収率の低下が問題になってきました。調査員による説明がなく、郵便受けに入れるだけだと、回収率がさらに下がる恐れがあります。調査員の高齢化や人材不足も官民に共通する課題です」

――訪問調査に協力的ではない世帯が増えている現状をどうみますか。

「コロナ禍でその傾向に拍車がかかるのではないか、と心配しています。調査員は感染予防をしっかりして調査に臨みますので、ぜひ、協力していただきたいです」

(編集委員 前田裕之)

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