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ビビッドガーデンの秋元里奈社長はほとんど毎日、ロゴ入りTシャツ姿だ

ビビッドガーデンの秋元里奈社長はほとんど毎日、ロゴ入りTシャツ姿だ

有機野菜をはじめ、肉、魚などの産地直送サービス「食べチョク」は、コロナ禍で家ごもりが進むなか、生産者を支援するプロジェクトを相次いで立ち上げた。運営会社のビビッドガーデン(東京・港)を創業した秋元里奈社長は、「もうからない」と思われがちだった農業の仕組みを変えようと、20代で起業家の道に飛び込んだ。中小規模の生産者と、新鮮食材を求める消費者を直接つなぐオンラインマルシェ(市場)を手掛け、「農業に人生をかける」と語る秋元氏の覚悟は、どのように芽を出し、実をつけたのか。

「こだわりを持ち、おいしい野菜をつくっている農家が、それに見合う対価を得られないのはおかしい」。2017年に始めた「食べチョク」は、秋元氏が抱いた、そんな素朴な疑問から生まれた。

「食べチョク」は有機栽培の野菜など、品質にこだわりを持つ生産者が出店できるオンライン市場だ。小売りや卸売を介さないので、「適正価格」を実現できる仕組み。2019年からは肉や魚介類の取り扱いも始め、着実に事業を拡大してきた。2020年6月現在の登録生産者数は1600者を超える。

コロナ禍では飲食店の休業や学校給食の中断で、多くの食材が「行き場」を失った。「食べチョク」は、大量の在庫を抱えた生産者を支える取り組みを矢継ぎ早に繰り出した。専用サイト「食べて応援プロジェクト #コロナでお困りの生産者さん」を用意したほか、医療従事者への「産直オリジナル食品」の提供、産直食材を使って出張シェフが調理してくれるサービスなどをスタート。生産者だけではなく、飲食店やエッセンシャルワーカーを支える存在になった。

秋元氏のトレードマークは、サービスの名前が大きく印刷されたオリジナルTシャツ。「365日着用している」という理由は、情熱の結晶ともいえるサービスの存在を、1人でも多くの人に知ってもらいたいから。なぜ、そこまで強い思いを抱くようになったのか。

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