生涯年収を決める20代の仕事 資格より役立つものは『20代で人生の年収は9割決まる。』

人生の戦略を考えたシンデレラに学ぶ
人生の戦略を考えたシンデレラに学ぶ

新型コロナウイルス感染症によって、将来を見通すことがますます難しい時代になった。今回紹介する『20代で人生の年収は9割決まる。』は新しい時代にふさわしいキャリアづくりを指南する本だ。変化の大きな時代こそ20代をキャリアの仕込み期間と位置づけて、戦略的に動く姿勢が大切だと指摘。人生100年時代を見据えて、ビジネスパーソンとして「自分の資産価値」をどう高めていけばよいのかを説いた。

◇   ◇   ◇

土井英司氏

著者の土井英司氏は慶応義塾大学総合政策学部を卒業しました。新卒でゲーム会社に就職。その後、編集者・取材記者・ライターを経て、アマゾン・ドット・コムの立ち上げに参画しました。「カリスマ・ブック・バイヤー」として名をはせ、27歳で同社の社長賞にあたる「Company Award」を受賞しています。2004年には独立して出版コンサルティングを手がけるエリエス・ブック・コンサルティングを設立しました。コンサルタントとして国内160万部、世界1100万部を突破した『人生がときめく片づけの魔法』の近藤麻理恵氏をはじめ、多くの著者の出版プロデュースに携わっています。

自らも作家として、10万部を突破した『「伝説の社員」になれ!』などベストセラーを送り出しています。1年間に1000冊以上のビジネス書を読む「ビジネス書のプロ」としても知られ、日刊の書評メールマガジン『ビジネスブックマラソン』編集長としても活躍しています。

「急がば回れ」のキャリア術

「この本は、20代のための仕事の本ではありません。この本は20代から始める『自分という資産』のつくり方です」。冒頭で著者は、このように読者に向けたメッセージを明確に記します。

就職を考え始めた学生や新社会人の皆さんは、30歳までにどのように自分のキャリアをつくろうと考えていますか。就職先を選ぶときは、勢いがある業界や急成長している企業に目を付ける人が多いかと思います。配属では、大学の専攻や取得した資格、語学力など自分の得意な能力を生かせる部署を希望することでしょう。20代の若いうちになるべく幅広い経験を積んで、次のステップに役立つスキルや人脈などを効率的につくっていきたい――。こう考えるのが自然です。

でも著者は、そういう発想がもはや変化の激しい時代に適さないと断言します。先を予測しにくい「コロナ後」の世界では、世の中の大変動に直面してもぶれないキャリアの軸を、若いうちに鍛えておくことが大切だと説きます。

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