「ファッション性も重視し、人気のヨガパンツは女性の街着として定着しました。男性物のヒットはABCパンツ。ヨガウエアのやさしい素材が体をホールドして、朝から夜まで働いていても疲れず、パンツをはいていないような感覚だと評判です」
コロナ後、「心地よい服が求められる」
――5年ほどでアスレジャー市場が急成長し、米国ではヨガパンツで通勤する女性が増えたといいます。新型コロナの影響でオンオフの境目がさらになくなるともみられています。
「ルルレモンはヨガに着想し、フィットネス全体に対応できるラインをそろえています。そして日本を中心にアジアで強化しているのは、通勤で着られるようなシャツやパンツといったラインです。これからますます、機能とファッションが融合した中に、心地よさを取り入れた服が求められるようになるでしょう。デザインでは日本人が好む精度の高いものを意識しています。ロゴを前面に出したブランドではありませんが、はいてみて『おお、機能的というのはこういうことなのか』と理解し、リピーターになっていただく方が多いです」
――日本でのコミュニティーづくりは。
「増上寺(東京都港区)や聖徳記念絵画館(東京都新宿区)前の広場で500人規模のヨガ教室を開きました。百貨店でイベントをしたときには、その会社の社長や役員と一緒にヨガをやりました。共感力を大事にしていますから、できるだけ皆を巻き込んでいきます」