配線不要、置き場所自在 おうち楽しいホームシアター

日経トレンディ

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「一度はマイホームシアターをつくってみたいが、お金はかかるし、色々な機材をセットする必要もあって面倒だ」。そう二の足を踏んでいた人は少なくないだろう。そんな中、ここ数年で家庭用プロジェクターが大きく進化。高い、手間といった常識は過去のものになりつつある。さあ、今こそ長年の「夢」の叶え時だ!

2018年ごろを境に、家庭用プロジェクターが劇的な進化を遂げたとAV評論家の折原一也氏は言う。「画期的な商品が立て続けに登場した。それ以前のモデルとは性能面で大きな隔絶がある。これによって、はるかに手軽にホームシアターづくりに手が出せる時代になった」(折原氏)

特筆すべきなのが、家庭用プロジェクターのWi-Fi対応が進んだこと。ケーブル接続などの面倒を解消し、ネット動画配信サービスの映像も簡単に投写できるようになった。スピーカー搭載機なら、本体を設置するだけで映画などを見る準備が整う。

設置の自由度も向上。大きなインパクトを与えたのが、18年11月に一般販売を開始した「popIn Aladdin」(popIn)だ。天井の照明器具ソケットに取り付ける大胆な設置方法を提案。省スペースでLED照明との1台2役もこなす。累計販売台数は約4万6000台に上っている。

さらに、今春には新モデル「popIn Aladdin 2」を発表。狭い部屋でも大画面に投写できる専用の短焦点レンズを搭載し、設置距離1.2メートルでも60型以上になるという。それでいて価格は10万円切りと、数年前に比べて家庭用プロジェクターの相場も低価格化が進む。6月以降の供給を予定しているが、先行予約発売のみですでに7000台を突破した。

置き型の家庭用プロジェクターでも様々な使い方を可能にする「個性派」がそろう。約6万円とエントリーモデルとしても比較的手が出しやすい「Anker Nebula Capsule II」(アンカー・ジャパン)はバッテリーを内蔵しており、電源が無い場所でも使えるのが特徴。連続使用時間は約2時間半で、およそ映画1本分だ。本体は約740グラムと軽く、片手で持てるほどコンパクトなので持ち運びやすく、アウトドアでも活躍しそう。エプソンの「dreamio EF-100」は縦置きもできる形状で、天井に画面を安定して投写できる。価格は10万円を超えるが、画質などの性能は高水準だ。

家庭用プロジェクターを買うときは、事前に必ずチェックしておきたいポイントがある。まず、プロジェクターと映像を投写する壁やスクリーンとの間に必要な「投写距離」。家具の位置関係などで正面に置いたり、適切な高さに置いたりすることが難しい場合は、角度に応じて画面を調整する「台形補正」や「斜め投写」などの機能があると便利だ。前述の3商品はいずれも、これらの機能を備えている。

明るい環境では、プロジェクターの輝度が足りないと画面が暗くなる場合もある。解像度に加え、明るさも画質を見極めるポイントだ。明るさを示す単位は「ルーメン」といい、米国の規格協会が定め、一般的により画面全体の明るさを正確に表すという「ANSIルーメン」で表記する商品もある。

また、サウンドバーと連係させてそこから音を出せば、音質のブーストも可能。「最新の『Dolby Atmos』にはバーチャルサラウンド機能が組み込まれている『本物』で、前方に設置するだけでも、耳が後ろ向きに付いているような音空間を感じられる」(折原氏)。より高い臨場感を求めるなら、検討してもよさそうだ。

●小型で持ち運びやすく、使い勝手に優れる

「Anker Nebula Capsule II」(アンカー・ジャパン) 実勢価格5万9800円(税込み)
Android TVを搭載

約740グラムと軽量な小型プロジェクター。投写距離が短く、台形補正機能も備える。Android TVを搭載し、Wi-FiやBluetoothにも対応。使い勝手は随一で入門モデルに向く。持ち運びやすく、バッテリーも内蔵しているので、夜間のアウトドアでも使えそうだ。

●天井に吊り下げる人気シリーズの新モデル

「popIn Aladdin 2」(popIn) 実勢価格9万9800円(税込み)
設置距離1.2メートルでも60型以上になる

人気のプロジェクター付きシーリングライトから、今春に発売された新モデル。投写距離が短くても大画面を実現する短焦点レンズを搭載。音響性能も強化し、より質の高い視聴環境を実現する。照明の調光・調色も1万通りと多彩。間接照明の部屋など、設置できない場合もあるので注意。商品の供給は6月以降で、先行予約発売のみで7000台を突破。

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