オリス 「オリス × 桃太郎ジーンズ ダイバーズ65特別モデル」
往年の傑作を現代によみがえらせたクラシックなデザインのダイバーズがはやりだが、そこにもう少し“ひねり”や“遊び”がほしいと考えるなら、オリスの新作は絶好だ。ベースは、1965年に誕生したオリス初のダイバーズをモチーフとする「ダイバーズ 65」。15年の登場以来様々なバリエーションが作られてきたが、今作ではなんと日本の名門デニムブランド「桃太郎ジーンズ」とのコラボレーションを敢行。ストラップに桃太郎のシグネチャーである二本線を入れたインディゴ染めのデニム生地を採用したのだ。大胆なアレンジだが、グリーンのグラデーション文字盤や、一部ブロンズを用いたケースがレトロなテイストを醸すことで、袖口での見映えは意外とシック。コットンやリネンなど素材感の効いた服とはとりわけ好相性を見せそうだ。デニムもブロンズも使うほど色合いが変化する素材ゆえ、将来のエイジングも楽しみな1本だ。
ラドー 「キャプテンクック オートマティック」
ラドーの1962年製ダイバーズを忠実に再現した人気シリーズの新作。他にもブロンズケースに鮮やかなグリーン文字盤を合わせたものなど多彩なバリエーションが登場したが、より仕事に使いやすいという観点で、ステレンレススチールケース&ブレスレットにややスモーキィなブラック文字盤を装着したタイプをセレクトした。こちらのほうがシャープで美しいデザインが際立ち、幅広いビジネススタイルにマッチするはずだ。もちろん革新素材にこだわるラドーらしさは健在で、ベゼルにはハイテクセラミックを採用。光の当たる角度でキラリと艶めき、着用者の非凡なセンスをさりげなく主張してくれる。
「服装やわらかめ」の職場なら インパクト重視の選択も
仕事でスーツはほとんど着ず、着たとしても機能素材のセットアップやジャケット止まり。そんな服装の自由度の高い職種なら、思い切って腕でガツンと強いインパクトを放つダイバーズを狙うのも一興だ。以下ではデザインや素材、カラーリングがより個性的な新作を紹介。夏場の軽装の寂しさを補うアクセントにもなってくれるはずだ。
パネライ 「ルミノール マリーナ カーボテック 44mm」
よく知られているようにパネライのルーツは、暗い海中でも文字盤が自発光して時刻を確認できるようにしたイタリア海軍用のミッションダイバーズ。その歴史を強烈に想起させるのがご覧の「ルミノール マリーナ」の新作だ。ちなみにルミノールとは、もともとは1950年にパネライが特許を取得したトリチウムベースの発光物質の名称。今作はその70周年を祝うもので、世界のブティック限定で270本しか販売されないスペシャルモデルだ。
独特なテクスチャー感を持つマットな黒ケースからしていかにもただ者じゃない感じだが、これは素材に同社が新開発したカーボテックを採用しているため。7層のカーボンファイバーシートを高温で圧着し、仕上げにポリマーで固めており、衝撃や腐食に対して高い耐性を備えながら、僅か96gと抜群に軽量なケースに仕上がっている。
さらに注目すべきは得意の発光物質の使い方だ。使用するのは現在主流のスーパールミノヴァだが、より高い光度と長い持続時間を叶えたグレード「X1」を採用。しかも文字盤だけでなく、特徴的なリューズプロテクター部分やストラップのステッチなどにも採用し、暗いところではルミノールのアイコニックなプロフィールがくっきり浮かび上がる。パネライファンならずともそそられるモデルだ。

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