変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック

『一般論はもういいので、私の老後のお金 「答え」をください!』を書いたファイナンシャルプランナーの井戸美枝さん

『一般論はもういいので、私の老後のお金 「答え」をください!』を書いたファイナンシャルプランナーの井戸美枝さん

「年金なんて、どうせもらえないですよね」。社会保険労務士でファイナンシャルプランナーの井戸美枝さんが、お金のセミナーで参加者からよく聞く言葉だと言います。「国はあてにならないから自分で備えなきゃダメと銀行の人に言われて。個人年金保険に入ろうと思ってるんですが」と質問されることも多く、そのたびに「ちょっと待って! その前に、自分が年金をいくら受け取れるか調べたことありますか?」と問い返すそうです。

本来、老後のお金を支える屋台骨である公的年金。しかし制度の内容は「複雑で面倒そう」だし、「年金だけでは老後2000万円足りない」などとニュースになっていたし。年に1度来る「ねんきん定期便」も、「見方がよく分からない」と後回し。そんな人も多いのではないでしょうか。でもその結果、せっかくの年金受給額を大幅に増やす方法を知らずに、損することになりかねません。

社会保障審議会企業年金・個人年金部会委員を務め、年金の専門家でもある井戸美枝さんが「基本から分かりやすく伝えたい」と出版したのが、最新著作『一般論はもういいので、私の老後のお金 「答え」をください!』(日経BP)。豊富な図解と試算結果で、老後のお金の準備について基礎から解説。読者ひとりひとりが、自分にぴったりの「正解」を見つけられるよう構成されています。今回はその本の中から、ずばり年金を2000万円増やす方法を教えてもらいました。

◇   ◇   ◇

あなたの年金はどのタイプ?

『一般論はもういいので、私の老後のお金 「答え」をください!』(日経BP)

『一般論はもういいので、私の老後のお金 「答え」をください!』(日経BP)

そもそも公的年金は、いつからいつまで加入する制度か知っていますか?

正解は20歳から60歳に達するまでの40年間。国民全員が入ることを義務付けられています。一方、年金を受け取れるのは原則65歳から。ただし、その受取額は、働き方や毎月支払う保険料によって異なります。

まず、自営業やフリーランス、無職の人が加入するのが「国民年金」です。保険料は2020年度で月額1万6540円と収入に関わらず一定で、受け取る年金(=「老齢基礎年金」)額も月約6万5000円(40年間加入、満額の場合)と全員同じです。

一方、会社員・公務員は、「厚生年金」に加入し、保険料は月給の18.30%と定率です。その半分は雇用主である会社が負担しますから、自営業・フリーランスに比べて恵まれていますね。受け取る年金額は、会社員として働いた期間と年収に応じた「老齢厚生年金」が、「老齢基礎年金」に上乗せされる、いわゆる「2階建て」になっています。

次に、会社員や公務員(第2号被保険者)の配偶者で、かつ専業主婦(夫)の人。「国民年金」に加入し、「老齢基礎年金」を受け取れますが本人が保険料を払う必要はありません。ただし、今後はパートやアルバイトでも厚生年金に加入できる基準が拡大していきます。保険料を払わない年金を受け取る専業主婦(夫)は少数になっていくでしょう。

新着記事

Follow Us
日経転職版日経ビジネススクールOFFICE PASSexcedo日経TEST

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック