キープか断捨離か 予測不能のコロナ相場、どう臨む?コロナの先の家計シナリオ ファイナンシャルプランナー 中里邦宏

2020/6/8

例として、積み立て投資を始めた後、大きく相場が下落したケースを見てみましょう。

図は07年6月から運用対象を日経平均株価として、毎月1万円ずつ積み立て投資を始めた場合です。積み立て投資を始めた後、世界金融危機の影響で日経平均株価(赤線)が大きく下落し、資産残高が積立総額(元本)を下回り続けます。つまりこの時期は「安く購入できた時期」で、平均購入価格(青線)の引き下げに貢献できています。このことは、どういった効果をもたらすでしょうか?

低い株価水準でも資産をプラスにできる

よく、購入した価格以上に株価が上がらないと利益が出ないと考える人に出会います。しかし、積み立て開始時の株価水準に回復したにすぎない時期(B)であっても、積立総額93万円に対して資産残高は156万円。67%のプラスです。

また、(B)の時期ほど株価が回復せずとも、平均購入価格を株価が上回り始める図の(A)の時期では、資産はマイナスを脱してプラスになり始めます。つまり、平均購入価格を低く抑えられていれば、低い株価水準でも資産をプラスにすることができるのです。

このため、どれだけ平均購入価格を下げられるかが運用の肝です。資産残高がマイナスの時期は、まさに平均購入価格を下げることができている最中なのです。そうであれば、資産のマイナスに悲観的になる必要はなく、せっかくのこの時期に相場から去らないことこそが重要といえます。

リスクへの耐性を判断材料に

では次に、積み立てではなく、まとまった資金を運用していた場合はどうでしょうか?投資信託の一括購入や株式の個別銘柄などで運用している人です。こうした一括購入では購入価格を軸とし、そこから上がったか下がったかの判断となってしまいます。

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