Men's Fashion

夏こそ「礼服に見えない」黒スーツ 素材選んで粋に

トレンド

2020.6.14

MEN'S EX

今夏の新潮流として注目の黒スーツだが、モードやフォーマルに見えないかと懸念する方も多いだろう。しかし、コツさえ知れば決して難しいことはない。最も重要なポイントは、“夏ならではの素材”を選ぶことだ。




コンサバスタイルを長年愛好してきた方にとっては、黒スーツと聞くと少々とっつきにくさを感じるかもしれない。実際、何の考えもなしに黒スーツを着ると、まるで場違いな礼服のように見える危険もある。しかし、これを回避するのは簡単。ツルッとしたウール素材を避け、ざっくりと織り感のある生地を選ぶだけでよい。これらは適度にカジュアルな風合いをもち、発色も“ベタ黒”ではないため、礼服感を払拭してくれるというわけだ。

中でも夏の黒スーツなら、リネン混やシアサッカーがおすすめ。豊かな表情だけでなく涼しげな印象も演出でき、夏の日差しに美しく映えるのだ。よりスポーティなシアサッカーならノータイ、ドレッシーなリネンならタイドアップが好相性ということも覚えておきたい。最旬の新機軸を取り入れて、夏のクラシックをさらに愉しもう。

TAKASHIMAYA STYLE ORDER SALON(タカシマヤ スタイル オーダーサロン)

ウール主体の日本製シアサッカー生地は、軽く滑らかな肌触りに上質感が宿る。生地自体に表情があるので、ノータイでも寂しく見えないところもいい。モデルはAMFフルステッチなど本格仕様を採用した「0型」。納期約5週間。 8万9000円~〈オーダー価格〉(日本橋高島屋S.C.本館 タカシマヤ スタイル オーダー サロン)

シャツ5万6000円/フライ(ストラスブルゴ) 時計54万円/ゼニス(LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ゼニス) ベルト〈スタイリスト私物〉

AZABU TAILOR(麻布テーラー)

美しい光沢を放つリネン100%生地と、ラペルが広くゴージ低めなクラシック仕立てという組み合わせが新鮮な一着。タイドアップがよく映えるが、無地タイだとフォーマルすぎるので、色柄ものを活用するとよい。 7万3500円〈オーダー価格〉(Y&Mプレスルーム)

シャツ1万6000円/トゥモローランド ピルグリム(トゥモローランド) タイ1万4000円/ドレイクス、チーフ7000円/スパッカ ネアポリス(以上ビームス 公式オンラインショップ) 靴2万6000円/バーウィック×ユニバーサルランゲージ(ユニバーサルランゲージ 渋谷店)

白黒オンリーだとかえって野暮に

ミニマルな印象が強くなる黒無地スーツでは、いつもよりVゾーンに色柄を効かせることを意識したい。上のように白無地シャツを合わせただけだと、シンプルすぎて逆に野暮ったく見えてしまうので注意。

THE GIGI(ザ・ジジ)

無地が主流の黒スーツだが、よりカジュアルに着るなら柄ものも新鮮。こちらは細身すぎずバランスのよいシルエットも特徴。素材はウールベースのシアサッカー。 ジャケット10万5000円、パンツ3万3000円(以上アマン)

ポロシャツ2万7000円/ドルモア(バインド ピーアール) 靴8万6000円/フラテッリ ジャコメッティ(ウィリー)