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まるで食べる宝石 世界中で愛される「塩の花」の魅力魅惑のソルトワールド(42)

料理の最後に決め塩として使うのがおすすめ

塩の花の中でも、フレーク状またはピラミッド状に成長したものは、まるで宝石のような美しさだ。太陽の光を浴びるとつややかに光り輝き、見ている人を引き込む魅力がある。直径数ミリのものから1センチに及ぶものなど大きさはさまざまだが、結晶はどれも薄く、指で簡単に砕けるほどに繊細だ。

料理人の間でも塩の花の愛用者は少なくない。塩の花は生産量が少なく、一般的な塩に比べて高価なため、塩の花をメーンで使う人はほとんどいない。料理の最後に味を調整する「決め塩」として使っているケースがほとんどだ。

これには値段以外の理由もあると考えられる。塩の花を収穫したあと、にがりをどのくらい切るかにもよるが、塩の花の結晶そのものに含まれるミネラルはナトリウムが主体。そのため、しょっぱさが比較的するどく、透明感ある味わいで、あとあじに雑味や苦味が少ない。だから料理の最後の味を調整する決め塩として、最適なのである。

フレーク状やピラミッド状の結晶は、シャクシャクとした食感でアクセントにもなる。料理に添えたりする例が多いのも、こうした理由に違いない。

塩の花が用いられる食材や料理は、赤身の牛肉や豚肉、歯ごたえのある白身魚やイカなどが多い。これにもワケがある。しょっぱさが強い塩を、野菜などに合わせると、塩の味が勝ってしまい、素材の味が楽しめない。塩の花は食感もあり、味が長く続くので、柔らかく口溶けの良い食材には向かない。口の中に残る味が塩の味というのでは、さすがに料理としてはよろしくない。赤身の牛肉や豚肉、歯ごたえのある白身魚やイカは、咀嚼(そしゃく)していくにつれて味が出る。塩の花の結晶も、噛(か)むごとに溶けて味が出て、食材の味を下支えしてくれるのである。塩の下ざさえが先に消えて、最後に料理の味がぐっと引き立てる。これこそが料理における塩の最大の役割なのである。

塩の違いで料理の味わいが変わるのは明白だが、どんな塩をどのタイミングで使うかも、料理の味を左右する。

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