湘南や高尾の人気復活? コロナで変わる住まい選びコロナの先の家計シナリオ 住宅ジャーナリスト 榊淳司

2020/6/2
写真はイメージ=123RF
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新型コロナウイルスによって急速に広まった在宅勤務・テレワークは、私たちに「最適な住まいとは何か」を改めて問いかけています。住宅ジャーナリストの榊淳司さんは「交通の利便性よりも住環境や住まいの広さを優先する人が増えるはずだ」と予測します。

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コロナは私たちの生き方を大きく変えてしまったのかもしれません。とりわけ、働き方や住み方といった生活の基本となる営みの部分で、大きな変化が生まれたように思えます。そして、この変化は住まいと私たちの関係に大きく影響します。

社員ごとの専用デスク「平成時代の発想」

まず、テレワークの普及はオフィスのあり方を変えました。スタッフは違う場所にいても、打ち合わせや会議はできることが広く認識されました。しかも、会議や打ち合わせはインターネットで実施したほうが効率的であることさえ分かってしまったのです。

情報端末が普及したことによって、コロナの前からこういったことは技術的に可能だったはずです。先行する企業では、すでに実施していたでしょう。

毎日決まった時間に同じ場所に集まる必要がなければ、オフィスの床面積は以前ほどは必要なくなります。社員一人ひとりについて専用のデスクを設置するのは、そのうち「平成時代の古い発想」となってしまう可能性も濃厚です。

テレワークで今の住まいに「気づき」

一方、自宅にいながらテレワークをした人々の感覚にも変化が生まれたはずです。

そもそも、多くの職業人にとって自宅は仕事から帰ってくつろぎ、眠るところ。そこで業務をこなす、ということは前提になっていませんでした。

コロナによって、そういう場所で致し方なく仕事をすることになった多くの人は、改めて今の住まいについて様々なことに気付いたのではないでしょうか。

ここ20年ほど「東京一極集中」というワードがよく目につきました。かつては郊外に本社を移した企業も、いつの間にか都心に回帰していた例も多くあるようです。

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