湖池屋は無塩でV字回復 「二郎風」など家で外食の味20年上半期ヒット&下半期ブレイク予測

日経トレンディ

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日経トレンディは6月号で「20年上半期ヒット大賞&下半期ブレイク予測」という特集を組んだ。本日はその中から「食品・外食」分野の注目商品を紹介する。

湖池屋の「PRIDE POTATO」が復活

カルビーに次ぐ業界2番手に長年甘んじてきた湖池屋。そこから上を目指すきっかけとなったのが17年2月に発売した「KOIKEYA PRIDE POTATO」だ。「松茸」「和牛」などの味を取り入れて高級路線にかじを切り、初年度には40億円を売り上げる大ヒットとなった。

しかし、その後は右肩下がりに縮小。これまでリニューアルを毎年行い、化学調味料や香料を使わない「無添加」路線に変更したが、味にインパクトがなくなり迷走を招いた。そこで捲土(けんど)重来を期して、20年2月に発売したのが新「湖池屋プライドポテト」だ。商品のラインアップを見直し、のり塩・コンソメの2種は、無添加から濃いめの味に回帰。それに加えて、食塩不使用の「芋まるごと」を投入した。ジャンクな味を求めるポテチ愛好家をつかみつつ、健康意識の高い新規層との二兎を狙う戦略で、20年2月のケース出荷数は前年同月比512%を達成。17年2月と比較しても1.2倍となっている。

健康志向の高まりを受けて、低糖質・高たんぱくメニューの注目度は年々上がっている。フードデリバリーサービス「GOFOOD」も、20年2月に第一弾の「ブロチキ(ブロッコリー&チキン)」が始まって、いきなり計画比1.5倍の売れ行きを見せた。食生活を改善したいが、手間はかけたくないというニーズをつかんでいる。

19年から商品が出始めた植物肉にもブレイクの気配がある。伊藤ハムは大豆タンパクを主原料にした代替肉「まるでお肉!」シリーズを20年3月に発売。ハムカツやメンチカツ、唐揚げなど簡単な調理で食べられる全8品を用意し、献立に取り入れやすくした。

テイクアウトやデリバリーによる「中食」市場は伸長中だが、新型コロナによる外出自粛ムードも重なり、さらなる地殻変動が起き始めている。飲食店での食事を敬遠したい人に向けて、有名店がテイクアウトに対応する動きが加速しているのだ。「調査したところ、『外食店の味』を持ち帰りたいという人は72.4%もいた。有名店の中食は、時短と食の満足度を両立でき有望」というのは、ホットペッパーグルメ外食総研上席研究員の稲垣昌宏氏。以前から予約の取りづらい人気飲食店の予約サービスを行ってきた「OMAKASE」も、店頭受け取りや配送の予約サービスを4月8日に開始した。

外食チェーンの中食参入でモデルケースとなりそうなのが「塚田農場」だ。緊急事態宣言が出る前の4月2日から一斉休業をしていた塚田農場は、自社ECを4月14日から開始。契約農家が生産する地鶏を無駄にしないよう、丸鶏や炭火焼きセットとして販売したところ、注文が殺到しているという。

一方で、自分で著名飲食店の味を再現するトレンドもある。顕著なのが「家二郎」だ。人気のラーメン店「ラーメン二郎」の味をほうふつとさせる調理セットが人気を集めている。日清食品が3月に発売した「豚園 背脂醤油豚ニンニク」は、もやしさえ用意すれば、手軽に「二郎風」ラーメンができる。SNSなどで話題になり、1カ月分の予定販売数量を僅か1週間で出荷した。

●【20年上半期ヒット大賞】「食塩不使用」の商品がブランドをけん引

「湖池屋プライドポテト」(湖池屋)

売上40億円を記録した初年度以降、縮小を続けていたブランドが20年2月のリニューアルで息を吹き返した。全商品無添加としていたが、ポテトチップスらしい味の濃さに変更。そのうえで食塩不使用の新商品で、自然志向の新規顧客を引き付けた。パッケージは17年発売の「初代」でインパクトが大きかった、特徴ある白のデザインを復活。20年2月の出荷数は何と前年同月比512%を記録し、17年2月の初代と比べても1.2倍になっている。

●【上半期ヒット】低糖質弁当のデリバリーが出足好調

「GOFOOD」(ゴーフード)

高たんぱく・低糖質の冷凍弁当宅配のスタートアップ・ゴーフードの第1弾商品。Sサイズの場合、糖質は2.1グラムで、たんぱく質は1日に必要な量の約半分33gを含む。まとめ買い需要も多い。計画の1.5倍の売れ行きだ。

●【下半期ヒット予測】アイスもたんぱく質不足の救世主に

「TANPACT」(明治)

明治は、不足しがちなたんぱく質を効率よく摂取できる「TANPACT」シリーズを3月30日から展開。カゼインやホエイプロテインからなる「乳たんぱく」を含み、アイスやチョコレートなど種類が豊富。間食を食べてもたんぱく質が手軽に取れそうだ。

●【上半期ヒット】簡単調理でもメニューに変化をつけて飽きさせない

「ごちレピライス」(ハウス食品)

「ごちレピライス」はルウタイプの調味料。玉ねぎ、ひき肉と炒めるだけで、タコライスやキーマカレーが簡単に出来上がる。普通のカレーやシチューとは一風変わったメニューが食卓に加えられると、発売2カ月で約1000万食を販売した。作った料理を袋に入れて冷凍保存しておくと、袋をひねっただけで割れ、小分けしやすいのも特徴だ。

●【上半期ヒット】自宅で「店の味」を再現、二郎系ラーメンキットが好調

日清食品が3月に発売した「豚園 背脂醤油豚ニンニク」

もやしさえ用意すれば、手軽に「二郎風」ラーメンができる。「豚園」は1カ月の予定販売数量を一週間で出荷

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